ザ・長距離移動

ふと気がつけばもう9月も終わりに近づいていて、あまりの時間が経つ速さに恐れおののいている今日このごろですw

なんでこんなに時間が経つのが早く感じるのか、とよくよく考えてみると、どうやら移動に取られている時間が異様に多いからなのでは無いかという結論に達しつつ有ります。そもそも公共交通インフラが皆無なカンボジアでは主要都市間を飛行機でひとっ飛びする以外はバスや車での陸路移動に限られているのですが、それも「高速道路が存在しない」ため、なにかと大変で時間も掛かります。特に僕のように農場に入っていかなくてはならない場合、バスや車をチャーターして農場近辺まで行ってもそこから先に入っていく手段が無いため、絶対に自力で4駆の車を運転してくしかない、という極めて選択肢が無い状況に必然的に追い込まれてしまいます。

で、まぁちょっと思い出してみるだけでもこの10日間で。。。

シエムリアプーバンコク陸路往復約900キロ(うち国境まで自走300キロ)。これは飛行機で行けば良いのですが、3名がバンコクに用事があったため経費削減のため陸路移動を選択したのですが、片道さっくりと6時間の行程です。

シエムリアプープノンペン約360キロ。日本の高速道路なら僕の場合2時間半くらいで行けるような気がしないでもない距離感なのですが、カンボジアの道路事情では4時間は掛かります。(下記カンボジアの交通事情を参照w)
http://blog.livedoor.jp/jcod/archives/51398531.html

翌日プノンペンーケップ約170キロ。途中からは「未舗装のダートロード水たまり付き仕様」が待ち構えていたので、約3時間。

さらに翌日、朝からケップ名物カニを気持ち悪くなるくらいの量を食べてから、一路この2日間掛けてやって来たケップーシエムリアプ約530キロを走り抜けます。カンボジアの道路は全く街灯が無く、夜になると真っ暗闇の上に突然道路が陥没していたり、無灯火のバイクや車、さらには犬や牛が飛び出してきたりと、日没以降の運転は困難を極めるどころかリスクが急上昇するので、夜間移動という選択肢もこれまた無しなのです。だからどうしても時間の制約がありオチオチゆっくりと休みながら移動なんて優雅なことはやってられません。こちらは途中のガソリン給油と昼飯休憩のみで8時間掛けてシエムリアプにたどり着きました。

そしてさらに一日間を空けて、今度はシエムリアプーパイリン往復約480キロ+農場内の「超悪路」40キロを日帰り強行日程です。前述のように日没後に運転する選択肢は無いことから遅くても19時にはパイリンでの全てのミッションを完了してシエムリアプに到着している必要があります。なので途中休憩は一切なしで往復走りきりましたw

ってなわけで、10日間で約2500キロを下道移動しているわけだから、そりゃあ時間が経つのが早く感じでも仕方ないよねって話ですよね。なんというか、えらく時間が掛かってる割に非常に生産性の低いこの作業、早く鉄道網でも整備して本当に何とかしてほしいものですが、これも途上国に住むという現実のひとつでもあるということですね。

そしてもう一つ、公共交通が無いということは常に車に乗っているので全く歩く機会が無くなります。しかも大きなショッピングモールとか商店街とかが無いカンボジアでは、ブラブラと街を歩いて流すこともあり得ません。この運動不足を解消するために僕はジムに通ってトレーナーを付けて運動しているのですが、このトレーナーがドSなため、僕が長距離移動でヘトヘトになっている翌日も「そういう疲れは運動すればとれる」という、まるで日本帝国陸軍のような精神論でみっちりとシゴイてくれます。そんなわけで、最近は一体何を目指している人なのかよくわからないような日々を送っているのですが、体力だけは2−30代の頃よりもアップしている様な気がします(笑)

あぁ、ヘリコプター買いたい。。。

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神がかり的選挙結果(暫定w)

なんとも神がかり的な与党63議席、野党55議席という結果(とりあえずの暫定だけどw)に終わった今回のカンボジアの国政選挙。いやはや与党が負けて政権がひっくり返ったり、はたまた与党がボロ勝ちしたりしてたら間違いなく変な騒ぎになってただろうから、なんとも良い塩梅に落ち着いていくれて(とりあえずの暫定だけれどw)良かったよ。

まぁしかし近隣にある共産・社会主義という名の実質的な独裁政権の国々と違って、政権と真っ向から対立する勢力の支持を公然と示してパレードしたり出来るんだから、カンボジアもある意味相当「まともな国」の仲間入りを果たそうとしているのかもしれない。

しかも今回の出来事で、政権与党も国民のご機嫌取りがいかに大切かはさすがにちょっとくらい気が付くだろうから、今までのようなやりたい放題ではなくなって5年後の国政選挙で巻き返しを図るだろうし、野党ももちろん今回の結果で自信を付けて、次こそはと与党の不正を「これみよがしに」指摘にかかるだろう。ってなわけで、近隣の独裁政権国家たちを尻目に、これまたカンボジアが「まともな国」になってしまっちゃうかもしれないw

いや、でもいつも期待ばかりさせては結局グダグダにしてしまうのがカンボジア的お家芸でもあるので、あまり期待するのも危険ですねぇ。。。

なにはともあれ、来月半ば以降に予定されている正式選挙結果発表(っちゅーか、すでに暫定結果が発表されているのに、なんでそんなに無駄に時間がかかるのかが意味不明w)の後までは、まだまだ予断を許さない感じであることは間違いなさそうなので、引き続き注視していきたいと思います。

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新興国でビジネスをするということ

僕たちはいつもカンボジアの大いなる可能性について言及しています。そしてそれは何もカンボジアという一国に限ったことではなく、世界中の様々な新興国に多くのチャンスが残されています。

では、なぜそれほどまでに新興国にチャンスが残されていると断言出来るのか、ということについて少し書いてみたいと思いますが、これはもの凄く単純な話で、要はこれらの国には「足りていないことだらけ」だからだということなのです。

足りていないもの、それはインフラや法整備、さらには文化や教育、社会性など一つ一つを挙げだすとキリがないくらいたくさんのものが未成熟で未発達です。この足りない部分にこそ大きなチャンスが潜んでいる代わりに、足りないものだらけなので僕たちの想像の常に斜め上を行くようなトラブルに見舞われることにもなります。

実は僕たちを含めた外国人が一番わかっているようで、理解していないのがこの「足りない」という部分だと最近特に感じるようになりました。こういった何もかもが足りない国だからチャンスがあると思ってやって来ているのに、僕たちの母国である先進国のように物事が進まないとクレームを言う。想定外の物事が起きると「リサーチ不足なのではないか」とか「管理能力が無いのではないか」などどいったような声が聞かれるのは、何も日本企業だけではなくある程度発展した国からビジネスをしに来ている人々から異口同音に発せられている言葉です。

これは、これから様々な新興国で事業にチャレンジしようと考えている人々に伝えたいことなのですが、僕たちが事前に想像している「足りない」と実際の「足りない」は全く次元が違います。本当に想像の斜め上というか、時には真後ろからパンチが飛んでくるよな事が日常茶飯時に起こります(笑)

例えば僕たちは公文書は絶対的に正しい、という思い込みがあります。住民票やそれに基づいて発行されるパスポート。もしここに記されている内容がデタラメだったら、それは偽物ですよね?僕たちの常識に当てはめれば。。。でもカンボジアは違います。大半の人々の住民票(こちらではファミリーブックと言います)やパスポートに記載されている生年月日はデタラメです。間違っているわけではなく、あえてデタラメを書いています(笑)学校に行く時に歳を取り過ぎていたから生年を3年改ざんした、とか普通です。

スペル間違いとかもザラにありますし、以前孤児院の子供たちのパスポートを取得すると、半数の子供たちの誕生日が1月1日でした。そして常日頃自分の年令を30歳だと言っている人のパスポート上の年齢は24歳だったり、もう訳がわからなくなったのを覚えています。でもそれで、ちゃんと日本にも他の国にも行けてしまうのです、だって政府が発行したものだから。

こんなのはほんの一例ですが、あらゆるシステムの成り立ち方が僕たちのそれとは違います。なので僕たちの常識に当てはめて「足りない」と思っているだけでは、それこそ本当にこちらの想像力が「足りない」という状況に陥ってしまいます。そしてその想像力が足りていない状況は常に起こり続けます。でもそんなことには屈せず、そんな時こそ「だからこそチャンスがある」ということを思い出して、多くの人々に新興国でのビジネスを楽しんでいただきたいと思います。

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