日本人の英語は訛っているのか?

日本人は英語を話すのが苦手だというのが、どうやら世界の共通認識のようだ。

色んなところでコミュニケーションをとってみると、決まって言われることは

「お前はどうして日本人なのに英語が話せるんだ?」・・・

そんなの当たり前だろ!?と声を大にして言いたい。

だって日本人は子供のころから英語の歌や文字があふれる国に生まれ育って、中学生のころから長ければ大学生になるまで10年間も英語を勉強するんだから話せて当たり前じゃないか、と・・・

しかし実際の話、英語を知っていても使える人となると極端に数が減ってしまうようだ。

ちなみに僕がどんなレベルの英語を話しているのかというと、多分中学生英語のレベルでしか使えていないと思う(笑)

でもそれで十分コミュニケーションを取れるどころか、冗談も言い合えるしけんかも出来る♪

熱い話だってもちろん可能だから、僕が男前なら今頃金髪の彼女がいたっておかしくないはずだ(笑)

それはさて置き僕の英語は格好よく言えばアメリカ仕込みということになる・・・(笑)

というか基本的に日本で耳にする英語はほとんどがアメリカ英語だろう。

だから僕は本来の英語、いわゆるロイヤルイングリッシュとかいうやつに全くなじみが無いから、アメリカ英語と発音が違うと知ってはいてもどれくらい違うかは知らなかった。

ところがここカンボジアではアメリカ人より圧倒的にヨーロッパ人が多い。

すなわちほとんどの人がブリティッシュイングリッシュを話すから、最初のころは聞いていてとても違和感があった。

どうやらブリティッシュイングリッシュを話す人に言わせると、アメリカンは「レロレロ」言い過ぎなんだそうだ・・

これでは何のことかわからないだろうから、もう少し説明すると

例えばWater(水のことね♪)はアメリカ風に言うとワラーに近い感じになる。

でもイギリス風だとワーターって感じになる。

確かにアメリカ人はあんまりTを発音していないように僕の耳には聞こえるから、

「レロレロ」言っているというブリティッシュイングリッシュの人の意見もあながち間違ってはいなさそうだ(笑)

で、どっちが正しい英語なんだというとわからない・・・多分アメリカ英語を話す人口の方が多そうだけど、英語というくらいだからやはりイギリスの方が標準語になるんだろうか?

でもどちらにしてもネイティブな人たちはきれいな発音で英語が話せていいなぁ、僕なんかやっぱり日本人訛りだし・・・と思っていたけれど、そうでもないことが最近判明した。

先日までうちの孤児院にボランティアできていたイギリス人が4人いたんだけれど、

そのうちの二人“ニールとミシェル”という夫婦がいた。

この二人、イギリス北部のリバプールというサッカーファンにはおなじみの街出身だった。

ビートルズの出身地でもあるらしい・・・



この二人の英語を聞いたときは衝撃的だった!

日本で言うところの東北弁を聞いているみたいに、何を言っているのか理解するのに一瞬間が出来てしまうくらい訛っている。

本当にイントネーションなど吉幾三を髣髴させるものがある(笑)

僕がどう頑張っても標準語の日本語が話せないのと同じように、彼らもその発音と言い回しでしか英語が話せないのだろう。

Understandを“ウンダーストゥンド”と発音する外国人には始めて出会った(笑)

しかし英語は今や完全に世界共通語になっているから、一体何を持ってして正しい英語なのかわからない。

英語発祥の地イギリスですらこれだけ違いがあるんだから、ましてや国が変われば全然違った発音になって当然なのかもしれない。

以前話題にしたインドなんて、子供のころから英語で育てられたインド人がたくさんいるから確かに英語が母国語というかネイティブになるんだろうけど、著しく訛りのきついインド英語を話す。

フォーユーをフォルユーと言うし、リメンバーはリメンバル、フォゲットはフォルゲット、何でもかんでも巻き舌発音で早口だから本当に聞き取りにくい。

シンガポールも今や英語圏の国の一つだけれど、発音だけでなく文法ですらかなり破壊的な英語を話す(笑)

それから考えると実は日本人の英語は結構聞き取りやすいんじゃないかと思っている。

もちろん完全なカタカナ英語は駄目で、英語風に発音する必要はあるけれど、コツさえ掴めば世界的に見てもかなり上位にランクインできる発音の上手さだと僕は思っている。

だから日本人はもっと自信をもって、間違えていたって失礼な言葉遣いであったって全く気にすることなく英語を使うべきだと思う。

そうしないとせっかく学生時代に長い時間費やして勉強した知識が無駄なものにしかならないし、それじゃぁ本当にもったいない。

そろそろ日本人も知識やお金、時間を溜め込むばかりでなく上手に使う方法を考えてもいい時期にきているんじゃないかと思う今日この頃でした。


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爆破処理。そしてさらに・・・

実はこの前ブログを書き終わってから動画をアップしようと思って頑張ってみた。


手榴弾の爆破処理をした時の動画の容量が161MB、日本でなら何の問題も無くアップできるこのサイズでもカンボジアでは中々そうはいかない(笑)


 


 


僕の泊まっている部屋はWiFi無線でインターネットに繋がっているので、ためしにアップロードしてみると全くアップが進まないまま残り時間がどんどん増えていく・・・


しまいには残り時間25時間とか意味のわからない数字になってきた(笑)


まぁどうせ寝るつもりだったので朝までにどれくらい進んでいるか見てみるのもいいだろうと思って、そのまま放置しておくことにした。


 


 


ところがやはり無線っているのはたまに切れたり繋がったりすることがあるのか、朝起きたときはどこまで進んだのかわからないまま不明なエラーとかいう表示になってしまっていた・・・


 


 


話はジャングルに戻り、僕たちが安全地帯に行った後、起爆装置とTNT火薬を結びつけいよいよ手榴弾の破壊をする。


準備が完了した後、再度大声で周囲に今から爆発が起きること、この周囲に立ち入らないことを告げて起爆装置を押した。


土中深く埋めて上に大量に草木をかぶせてあるので爆発が横には広がらず、全ての力が上にと抜けるようになっており土煙が高く舞い上がった。


 


 


すぐさまその後を見に行ってみると直径1.5mくらいの穴が開いていて、火薬の匂いが充満していた。







本当のところを言うとこのような処理の仕方は非常に非効率なんだってさ・・・


なぜならこの爆発で当たりに手榴弾の中身の破片が散らばり、金属探知機に反応してしまうからだ。







ただでさえこの地雷原は激しい戦闘があった場所らしく、周囲に銃弾や薬きょうが転がりまくっているから、いちいち金属探知機が反応して作業にも時間がかかるし、そして何よりこのような処理の仕方には金がかかる・・・





 


 


もともとアキ・ラという人は自分ひとりナイフ一本だけで5万発の地雷を処理してきた人物だ・・・


ところが今は国際的な協定があって、地雷処理の仕方にもルールがあり爆破解体をしなければならないらしく、以前のようなやり方をしていると1発でNGOの資格が取り消されてしまう。


 


 


地雷の販売価格がだいたい1発5ドル前後・・・驚くほどの格安兵器だ。


でもそれを取り除くのに、今のようなやり方をするには人件費や爆破にかかる機材代、人材の宿泊や移動にかかる費用などざっと見積もって1発当たり500ドル以上かかってしまうらしい。


 


 


カンボジアには地雷処理の団体が4つあって、アキ・ラの団体意外は全て外国系のNGOだ。


すなわちそれぞれ自分の団体が登記されている国(アメリカとかフランスとか)からたっぷりと助成金をもらっている・・・そしてそういうNGOの母体は兵器製造会社だったりする・・・


残念ながらアキ・ラの団体はカンボジア政府からの助成金など一切無く、地雷博物館の売り上げと他国からの寄付金によってのみ運営しているので非常に苦しい台所事情だ。


 


 


兵器を作っている企業がある限り、それを売り続けなくては企業が成り立っていかないわけだし、兵器をたくさん売るためには戦争が無ければ売れないわけだから、戦争自体がなくなるとはとても思えない。


しかも僕だって頭にきて人をぶん殴ったこともあるし、ましてや大切な家族が殺されたりしたら許せない気持ちにもなるだろうから、戦争が駄目ですとか何だとかいくら大声で叫んでみても意味がないと思っている。


そんな意味の無いことをするよりも、こうやって戦争の後始末をしている人たちがせめて金銭的な心配をせずに、きちんと生活を続けていけるようにすることのほうがよっぽど大切なことなんじゃないかと思った。


 


 


そんな一日を過ごした日の夜、僕の床下ホテルの寝床はジャングルの木の中に移動することになった・・・


まずは自分のハンモックを吊るす周辺の草や木を全部払ってきれいにしなければならない、なぜなら木を伝って蛇が来たり草を伝って蟻が入り込んできたりするから。


ハンモックで揺ら揺らしているアキ・ラに指導されながら約30分掛けて自分の今夜の居場所を確保した♪





 


 


そして翌日、僕にとっては驚愕すべき事実が判明した。


なんと昨日何度も上を歩いていた道から、とてつもなく危険な地雷が発見されたからだ。







少し土の中に深く埋まっていたから踏んでも大丈夫だったのか、運良く上を歩かなかっただけなのかはわからない。





 


 


この地雷、踏むと上に飛び上がり1mくらいの高さで爆発し破片を辺り2・30mに撒き散らすというとても殺傷能力の高い優れものだそうだ。


かなり珍しいタイプの地雷らしく州知事なども見に来ることになったので、それまでこのまま保存することになった。


 


 


そしてその後さらに別の場所からもう一つ、スタンダードなタイプの地雷が発見された。







これも前日の夜懐中電灯一つで虫を追い掛け回したりしていた場所のすぐ近くだ・・・今さらながら背中を寒いものが走りぬけた瞬間だった。


日ごろすぐに人の地雷を踏んでしまう僕にとって、本当の地雷原はやっぱり危険すぎる・・・


 


 


地雷は大体5キロくらいの重さで踏むと爆発するそうだ。








 


普通にホームセンターで市販されていそうな塩ビのパイプを切って作ってあるこの地雷は、どう見たっておもちゃにしか見えないし、そりゃぁ5ドルで売っても儲かるだろう・・・


それでもこれで人の両足をきれいに吹っ飛ばしてしまう威力がある。




ちょうど近くに蟻塚があって、それを盾の代わりにすれば爆破処理を行うにも我々にとって安全だから、処理をみせてくれることになった。


今回はTNTに導火線をつけてそれに直接タバコで火をつけて爆発させる処理の仕方をすることになった。







要は爆竹のでっかい判だ(笑)


 


 


導火線に火をつけ約100m先まで早足で移動して約1分以内に爆発するというので、火をつけるところまで一緒に行かせてもらった。






導火線に火がついた瞬間に急ぎ足で安全地帯に移動するんだけど、足元は木の切り株や草の切れ端などがたくさん落ちていて本当に歩きにくいし、さらにアキ・ラは慣れているのでとてつもなく移動が早い・・・


安全地帯にたどり着いた時には息が上がっていた(笑)


 


 


今回の爆破シーンは画質を落として撮影したのと、あれから速度の速いインターネットショップを見つけたのが幸をそうしてアップすることが出来た。


それでも2時間かかったけれど・・・(笑)


この地雷撤去とジャングルでの生活体験は僕に色々と衝撃的で、もちろん今までに経験も想像もしたことの無い世界を体験させてくれた。


アキ・ラとその仲間たちが今後も事故が無く素晴らしい仕事が続けられることを願うと共に、僕自身もこれからも彼らをサポートしていきたいと考えている。


 


 

 

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見つかった♪

全くもって現代文明社会の最先端を走る都市のひとつ東京の中で、これまたどっぷりとぬるま湯につかって生活している僕にとってきつい夜を過ごした次の日の朝、ミーティングが終わるや否や5時半には作業が開始された。

基本的に地雷撤去をする現場は事前に少人数のスタッフが来て、自分たちの担当範囲の周囲に立ち入ることが出来るように安全な道を作ってある。



だいたい500m四方くらいの土地に沿って地雷探知をして、幅約2mの道を作っていく。

今回の作業はその道の両端に杭を打ち込んでいってロープを張り渡し、安全な道と地雷原をしっかりと分けるところからスタートした。

まずは以前にここで作業をしたスタッフが書いた地図に沿って道を確認し、その道の両端の草を刈り取っていく。



そこに僕たちが道の両端に5m間隔で杭を打ち込んでいく。道幅はさっきも書いたとおり2m間隔なんだけれど、全て歩幅で測るいわゆる目分量での作業だ(笑)

右サイドに打ちつけた杭から大きく2歩踏み出した左サイドの同じところに杭を打つんだけれど、僕の方がみんなより歩幅が大きかったら撤去しきれていない地雷を踏むんじゃないのか?とか考え出すとどうしても歩幅が小さくなってきて、自分がやり終わった後で道を見るとだんだんと道幅が狭くなってきていた(笑)

炎天下の中防護服を着て、これまた防護ヘルメットをつけての作業だから結構きつい。

そしてその作業が終わったら、その杭に沿ってロープを張り巡らせて立ち入り禁止の看板を立てていく。

その向こうのどこかに地雷が埋まっていると思うとやっぱり少し独特の雰囲気を感じずにはいられなかった・・・

しかもこんな山奥でももちろん生活している人々もいるわけで、ちょっと現場をはずれたところでは本当にのどかとしか表現できないような田園風景が広がっている。



でもきっとこの人たちの中でも地雷で手足を吹っ飛ばされた人は何人もいるんだろうし、田んぼや畑を耕すのが危険と隣り合わせなんて、やっぱりちょっと普通ではない。

とそんな時、そののどかな田園風景の中から人が僕たちを呼びに来た・・・

「不発弾が落ちている」とアキ・ラが説明してくれた。

「一緒に行こう」と言われ、慌ててカメラを手に彼らの後について行った。

だいたい彼らはこのような田んぼのあぜ道や山中の道を歩きなれているから、とっても歩くのが早い・・・

僕は慣れない服にヘルメット、しかも今から爆弾が転がっているところに行くんだから、自分が歩いているところだって安全という保証があるんだろうかとか思いながらなので、どうしても歩くのが遅くなりがちだ(笑)

到着した先の茂みの中にどうやら落ちていたのを、このあたりを耕していた農民が見つけたようだ。



「これはポルポトの軍の手榴弾です。この中に破片がたくさん詰まっていて、爆発すると人をズタズタに傷つけます」

僕に役目を果たすことなく捨てられた手榴弾を示してから、おもむろにアキ・ラがそれを取り出した。

「多分持っていた兵士が殺されたからここに落ちていたんでしょう」

というアキ・ラの推測だった。

なぜなら、もし使用しようとして爆発しなかったものなら裏側のキャップが捻ってあるはずだからだそうだ。

こんなのが落ちていることに農民が気づかずにクワを当ててしまったら、それこそ一巻の終わりだっただろう・・・

その前に見つかって本当に良かったと思う。

その手榴弾を持ってテントのある場所まで戻っていくと、すでに連絡を受けた別のスタッフが爆発物を保管する場所を作っている最中だった。



穴を掘って土嚢を作り、それで処理前の地雷や爆弾、さらにそれらを爆破処理するためのTNT火薬などを保管する。



どうやら発見した地雷などは全て爆破処理にて完全に解体してしまうようだ。

この土嚢の土を掘り出した穴をもう少し掘ると、水が出てくるのでその水を飲料水などに使うそうだ・・・



ということは、要するにご飯を炊いたりスープを作ったりという水もここから汲み取った水を使用するということだ。

うーん・・・聞きたくなかったかもしれない・・・

午前中の作業が終わり昼飯の時間になると、みんな気持ち良さそうに飯を食べてバケツの水で顔や頭を洗ったりしている。

僕もこっちに来て顔を洗えとか言われたので行くと、バケツの水は明らかに茶色い色がしている。

僕の中での常識では水は無色透明なものだ・・・そう、少なくとも飲んだり洗ったりする水はそうと決まっている♪

でもこの水は明らかに、バケツの底すら全く見えなくくらい色が付いている(笑)

今までもカトマンズのホテルでは茶色いお湯のシャワーを、鉄臭いなぁと思いながらも浴びていたこともあるし、これしか身体を洗う手段が無いなら仕方ないと思って軽く顔を洗っていたら、気を利かせてくれた優しいスタッフが僕の背中や頭からたっぷり水を掛けてゴシゴシしてくれた♪

おかげでパンツの中にまで水がおしりの割れ目を伝って入ってきて、当分気持ちの悪い思いをすることになった(笑)

そして昼ごはんが終わるといよいよ手榴弾の爆破処理を行うことになった。

TNT火薬に着火用のガンパウダーを詰め込んだペットボトルを巻きつけ、この爆発の威力で手榴弾を爆破してまさに文字通りこの世から消し去ってしまう。

起爆装置からケーブルを延ばしてきて

このTNT火薬につないで

安全な位置からスイッチを押すと見事爆発するという仕組みだ。

ちなみに安全な位置から爆破ポイントまで約100mほど離れているんだけれど、最終的に起爆装置と火薬の線を結合する直前で僕たちはアキ・ラともう一人の作業員を残し全員安全地域まで下がるように命じられた。


というわけで、ちょうどきりがいいところだし眠いので今日はここまでにします(笑)
また明日・・・

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