ピュアなエネルギー

どうもカンボジアに戻る前にインドで風邪っぽい兆候があったけれど、全く知らない場所を一人でうろついているわけだし、気持ちも張っているからどうということは無かった。
ところがカンボジアに戻ってきた瞬間に気が緩んで鼻水と咳が出始めた・・・
といったところで熱があったりするわけではないし、以前にも書いたことがあるようにここ何年も風邪による発熱などしたことが無い・・・
そう『病は気から』だから(笑)
カンボジアを離れてからめまぐるしく場所を変ながら面白くも大変な日々を過ごしていたから、ちょっとのんびりしようとか思っていたけれど、どうも環境が僕にそれを許してはくれないみたいだ。
それというのも今回どうしてもこのタイミングでカンボジアに戻りたかった理由の一つでもある、ポールとサラの旅立ちの日が迫っているからに他ならない。
彼らは去年の秋に初めてChres孤児院を訪れてそのまま2ヶ月という期間をここで過ごし、
その間に自分たちのお金で数十台にのぼる自転車を寄付たばかりか、
さらにスイスの保険会社からトイレの建築費用を捻出させるという偉業を成し遂げた後、
他のアジア諸国周遊の旅に出ていたわけだけれど、子供たちとの再会の約束を果たすべく4ヶ月前に再び孤児院に戻ってきていた。
前回彼らがここで過ごしているときは他にボランティアがいない状況だったにもかかわらず、
今ではイギリス人が4人、

アメリカ人が1人、

ドイツ人が1人、

日本人が僕を含めて2人、

というところまで内容が充実してきた。
他には運営サポートとしてオーストラリア人やフランス人も常に連携を取りあっている。

こういうことをやっていると、人は僕のことを子供好きだとか思うようだけれど、
実のところは全く違う。

基本的に僕は物分りの悪いやつが嫌いだから、どちらかというと子供は苦手なほうだ(笑)

しかもいわゆる聖人君子のような無償の愛だとか、そういったものが素晴らしいとは思うけれど僕には真似できないことも自分でよ~くわかっている...
じゃぁなぜこんなことをやっているのかと言うと、ここには色々な国からたくさんの人がエネルギーを注ぎ込みに来ていることをひしひしと感じ取ることが出来るからだ。
人がエネルギーを注ぎ込む場所が発展しない理由を探すのは難しい♪
日本人はパワースポットとかいうものが大好きだけれど、
パワースポットというものはすなわち多くの人のエネルギー、
いわゆる”気”が固まっている場所のことだと僕は思っている。
そしてこの場所に誰よりも多くの気を注ぎ込んでいるのがポールとサラだろう。
今回の滞在で彼らはサラのお父さんを説得し、孤児院が長い間夢見てきた調理場を建築すること
に成功した。


サラのお父さんはスイスの銀行出身者だし、サラ自身ロンドンで生まれチューリッヒで育っているということからしてもそれなりに育ちの良い家庭の娘さんであることは間違いない。
そんな彼女は自分自身の子供は作らないというポリシーを持っている、
というのも一生涯自分が選んだ伴侶を自分の一番大切な人として接し続けたいからだそうだ。
そういうピュアな気持ちは何よりも強いと思わざるを得ない、なぜならサラとポールの周囲からは常に人が絶えることが無いから・・・

そんな彼らも今日がここで授業を行う最後の日になった。
まぁ相変わらず文章能力のない僕にとって、今日の雰囲気をうまく伝えことが出来るはずも無く、
適当に写真を貼ってごまかして・・・(笑)






明日はお別れパーティー・・・
その後二人に再開するのは僕がスイスに遊びに行くときになる予定だ♪

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カンボジアと日本の未来

今日からのネパール入りのため、いったん昨日はバンコクにやってきた。結構風変わりな国に出入りしている割に、実はバンコクに来るのは今回が初めてだ。

でもバンコクに関しては僕より詳しい人がいくらでも居そうなので、僕がなにやら書いても面白くなさそうだからやめておきます(笑)

今日は孤児院の話を交えながらカンボジアの総括をしてみたいと思う。まず一番に言えることは、もうカンボジアはかわいそうな国ではないってことだ。


もちろんまだまだ色んなサポートが必要なことは確かだし、両親や身寄りのない孤児たちが条件的にかわいそうであることは確かな事実だ。でも、これ以上彼らを、かわいそうな恵まれない人々にしていてはいけないと思う。

今回のカンボジアで一番に感じたことは、彼らがサポートされることに慣れてしまっているってことだった。

それはされて当たり前だからありがたがっていない、とかいうような気分の悪いものではない。

彼らは本当にサポートされることに感謝している、が、サポートされることが全ての前提になってしまっている。

僕から言わせれば、カンボジアは本当にたくさんの可能性を秘めている。水は豊かで、放っておいてもジャングルになるくらい植物が成長する。巨大な湖もあって魚も豊富だし、海だってある。



どちらかと言えば、日本のほうが資源も無くて国土も狭く、その上に山ばかりで地震もある。
さらには戦争に負けて武力的な威嚇行為も全く出来ない、という世界の最貧国の一つになってもおかしくない条件だらけだ。

そういった意味でもこの国が今後発展する条件は探せばいくらでも見つかるけれど、唯一の問題点とすれば、この貧困ビジネスというか、恵んでくださいビジネスから脱却できていないことだと思う。

あちこちの孤児院に行って正直に感じたのは、子供たちは自分のことをかわいそうとか悲惨だとか思っていない。



でも大人たちの言葉だけで、自分たちがかわいそうという条件に該当することを知っている。

そしてその子供たちが、かわいそうを売りにして援助を受けることになれて、大人になってしまったときにはもう取り返しがつかないだろう。

今回は同じ孤児院を支援している立場として、サラとポールとは本当に良く話をした。

そして同じ思いとして持っていることは、子供たちを永遠にサポートすることなんて出来ないし、それをする気持ちも無いってことだった。

僕たちが出来ることは、機会やチャンスを少しでも見つけて与えていくことだけ。

そしてそれを自分たちで掴み取って形にし、自立していくということは彼ら自身でしか出来ない。

美味しいご飯が食べたければ、どうすればそれが出来るのか考えるようにしなければならない。

経済学的に考えれば、世の中の景気を良くするためには、お金が無い人にお金を持たせるしか方法が無いはずだ。

それは学の無い僕の言うことも、素晴らしい経済学者が言うこともさして変りはないはずだ。


今更ビル・ゲイツが1兆円ばかり余分に稼いだところで、世の中何にも変わりはしない(笑)



FRBのベン・バーナンキ議長が世の中の景気を良くするためには、ヘリコプターで札をばら撒けばいい、なんていう名言を吐いて『ヘリコプター・ベン』なんて異名をつけられているが、あながち間違いではないんだろう。


そして、カンボジアの人々はそのお金が無い人たちで、ばら撒く対象に間違いなく入っている。

来年度には証券取引所が出来、インフラ整備をする余地は腐るほど残っていて、人々は概ね御人好しで単純だ。

近年中に低所得者などを対象とした不動産ローンなどで、いったん金(数字)が人々の手に渡るようになるだろう。そうなった時に、この子供たちがお金や社会のことを何も知らず、貰うばかりで自立できない大人になってしまっていたときこそ、本当にかわいそうな人になってしまう。


これからも言葉としての日本語を伝えるだけでなく、日本語を教えながら日本の良い部分から学び、悪い部分からどうすればいいのかを一緒に考えていきたい。


そして、それが必ず日本の未来にも繋がっていると思う。














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森林浴

少し前のブログにて、シェムリアップの観光名所のひとつフローティングヴィレッジが
あまりにも高すぎてびっくりしたということを書かせてもらった。
そんな僕にコンポンプロックヴィレッジという、同じ水上生活者の集落でも全く違うのがあるから
と、やたらとダラが勧めてきた場所がある。
正直言うと、フローティングヴィレッジで嫌な気分を味わった僕は行きたくなかった。
どうせ湖に船で出て、水の上に浮かぶ家を見せられて終わりでしょ?という感じだ・・・
ただ今日が最終日だし、そこまで言うなら一度訪ねてみようという気持ちになったので
僕のバイクをダラと2ケツしてコンポンプロックに向かった。
チケットブースの役目を果たしている家で、乗船料を取られる。
一人15ドル、2人で30ドル・・・やっぱり高いし同じじゃないかとすでに嫌な気持ちになった。
そして船に乗り込み約30分、そこに確かにフローティングヴィレッジには無かった光景が
展開されていた。

このあたりの家は浮かんでいるわけではない。
乾季はこのあたりの水位が8メートルも下がってしまい、
その時は普通に歩くことが出来るようになるようなので、年中浮いてばかり入られない。
というわけで、とてつもなく高い位置に高床式住宅が建てられている。


いま、ちょうどいい感じに仕上がっているこの家の入り口も
乾季には8メートルの高さにあるってことになる(笑)

しかも、こんな家で犬を飼っていたり豚を飼っていたり
イワユル普通の暮らしをしているし・・・

入浴に洗濯などは全て目の前でやってしまえるという限りなく便利な暮らし向きのようだ(笑)


しかし、ここのハイライトはこの集落を抜けたところにあった♪
森がすっかり水の中に沈んでいる。
マングローブは基本的に海水の河口付近だから、ちょっと違う。
こちらは完全に水に水没してしまった森だ・・・

そして、その森をさらに抜けると水平線が広がっている。


そこで、船のエンジンも全て止めてただ浮かぶことを楽しませてくれた。
海と違って波もないし、何の音もしない本当に静かなだだっ広い空間。
どうしてここがメジャーな場所になっていないんだろう?
フローティングヴィレッジなんかとは雲泥の差だ、いやマジで。
さらに、森の脇で地元の兄ちゃんが漕ぐ手漕ぎボートに乗り換えて
森の中を散策してもらうことが出来る。

なぜか、この人もうれしそうな顔で漕ぐのを手伝っていた(笑)

木がたくさんあるおかげで、ただでさえない波が完全に消されて
あたり一面の水が鏡のようになっていて、そこに水草が浮かんでいる。


つかの間、”森の中の湖”では無く『湖の中の森』に浮かぶ小船の上で
昼寝をさせてもらった♪


これだけの場所がガイドブックにも特に載っていないし、宣伝もされていない。
カンボジア人はアピールということについて何を考えているのか
今をもってしてもさっぱり解らないまま、今日カンボジアを後にする(笑)

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