日本の英知を僻地に届けたい

先日の7月6日はバッタンバン大学で開催された、『ベトナム、カンボジア、タイにおけるキャッサバの侵入病害虫対策に基づく持続的生産システムの開発と普及』のシンポジウムに、民間企業の一員としてオブザーバー参加させてもらってきました。IMG_20160706_172820

これは、日本のJICAとJSTが共同でやっている『地球規模課題対応国際科学技術協力プログラム(通称サトレップス)』のプロジェクトのひとつで、九州大学の高州教授を筆頭に、名大・東大・東京農大・理研、そしてコロンビアに本部があるCIATなどから農作物の病害虫の専門家たちが、世界的に問題になっているキャッサバの病気被害の拡大を食い止めようと集まっています。
http://www.jst.go.jp/global/kadai/h2708_vietnam.html

IMG_20160706_095949

僕は、前回ハノイで開催されたキックオフミーティングにも呼んでいただき、そこでキャッサバの病気被害の拡大や、健康な種苗の拡散状況のモニタリングなどにAGRIBUDDYを利用してもらうという、非常に光栄な決定をしていただきました。で、今回はもっと具体的にAGRIBUDDYを使って、どのように農家をモニタリングするのか、実際に集められるデータはどのようなものなのかをプレゼンさせていただくために、我らがCOOのBrandonにも同席してもらいました。

IMG_20160706_095958

AGRIBUDDYがもっとも得意としていることは、僕たち自身も会ったこともないような僻地に住んでいる農家の人々とも直接オンラインで繋がっていること、そしてその人達といつでもコンタクトを取ることが出来ること。なので研究者の人たちが現場に出向くことが出来る機会が限られている状況下でも、一人でも多くの農家から生のデータを取得することが可能になります。

そして、そうやって集めたデータを専門家の方々に解析してもらったりした成果を、また直接農家の人々にアドバイスとして返してあげることも可能になります。このようにして、今まで「専門家の正しいアドバイス」に触れることが出来なくて、根拠の無い対処法に頼ってきた僻地の農家の生産性が少しでも上がることに、日本の英知が活用されるようになればいいなと願っています。

さて、このシンポジウムの前にはサトレップスのメンバーの方々に、先日の日経フィンテック受賞のお祝いもしていただきました。IMG_20160705_161547

「お祝いしよう、というアイデアが出たのは良いけれど、バッタンバン(カンボジアのローカル地方都市)でケーキを探すのが大変だったんだよ〜」と言いながら、開けていただいたケーキの箱。「いきなり”Happy Birthday”って書こうとされたから、ちょっと汚れちゃってるけどね(笑)」

さすがカンボジア、相変わらず外しませんねぇ。。。

サトレップスのみなさん、本当にお忙しい中こんな風に祝っていただき、改めましてありがとうございました。AGRIBUDDYがこのプロジェクトの成功の一端を担えるように、引き続きチーム一同頑張りますのでよろしくお願いします。

ツイッターのフォローもよろしくです↓

Twitter Icon

AGRIBUDDYが表彰されました

非常に実り多き日本出張から戻ってきて、ようやく一息ついたところなのでブログ更新しちゃいましょう。今回の出張では1泊だけ久々に地元大阪に寄って、お世話になっているのに中々会えてなかった人たちのところに顔を出してきた。特に僕が20代のころから何かと世話を焼いてくれていた僕の父親と同い年のおっちゃんのところにも顔を出せて、相変わらずの調子でのんびり楽しくやってくれているのが確認できたのが何よりもの収穫だった。僕自身が、ものすごい勢いで変わり続けている場所に身をおきながらも、20年経っても変わらず迎え入れてくれる人々が居る場所があるっていうのは、本当にありがたい。

さて、そんな若干センチメンタルな大阪滞在を終えての東京では、AGRIBUDDYが次のステージに進むための資金調達ラウンドのプレゼンをメインに、様々な新しい人との出会いがあった。中でも特に『デリー勤務を命ず 辞令が出たら読むビジネス版インドの歩き方』『インドのことがマンガで3時間でわかる本』などの著者で、AGRIBUDDYインド進出への頼れる水先案内人を務めてくれている繁田さんから、「6月24日に日経フィンテックのイベントで、スタートアップピッチバトルが有るんだけど出てみませんか?」という連絡をもらった。

あら、ちょうど購入したばかりの航空券が24日の朝に出国する便になっているのですが……。 とは言え、このチャンスを逃すわけにもいくまいと、すぐにチケットをキャンセルして一日東京の滞在を延ばしました。っていうか、実は宿泊もすでに予約を入れていて、一泊延ばすのを完全に忘れていたことに気がついたのは、24日にイベントを終えてホテルに戻った時だった(笑)

当日のイベントでは、ピッチバトルのモデレーター、トーマツベンチャーサポートの大平さんが事前にプレゼンのヒヤリングを行ってアドバイスなどをしてくださった甲斐もあって、7分という制限時間内に最低限伝えたい事を盛り込むことができ、そうそうたるメンバーの審査員の皆様からもAGRIBUDDYの取り組みに対して、大変素晴らしい評価をいただくことが出来ました。

表彰の壇上を下りるとすぐに春田さんから「日経Fintech表彰されたんだ?おめでとう」というメッセージと共に下の写真が送られてきた。received_10206894117457012僕自身がまだ一枚も写真持ってないのに、早っ!(笑)さすがのネットワークです。

当日の様子は下記の記事にもしていただけました。
http://thebridge.jp/2016/06/nikkei-fintech-conference-2016-fintech-startups
http://itpro.nikkeibp.co.jp/atcl/column/14/346926/062700559/?ST=fintech&P=1

また、時を同じくして先月取材をしていただいたTechwaveのマスキンさんも、素晴らしい記事を書いてくださっています。
http://techwave.jp/archives/agribuddy-22001.html

いやはや、さすがプロ。僕よりも説明が上手いので、今後AGRIBUDDYってどんなサービスなのと聞かれたら、この記事を使わせてもらうことにします。

また、AGRIBUDDYの構想の元になったカンボジアでのプランテーション事業などを行う、HUGS agtechへの投資からお付き合いいただいている加藤さんも早速ブログをアップしてくれました。
http://katou.jp/?day=20160627

当初AGRIBUDDYの構想を話した時にCTOの原永さんをカンボジアまで連れて来てくれたのも、AGRIBUDDYをHUGS Agtechからスピンオフさせて一気に攻めようと提案してくれたのも、今回の日経フィンテックに繋がることになる繁田さんを紹介してくれたのも、実は全部加藤さん、という、まさに「ハンズオン投資」の見本のような活躍を惜しみなくやっていただいています。

いやぁしかし、改めて考えてみるまでもなく本当に色んな人に支えられていますねぇ、僕は。AGRIBUDDYをなんとしも成功させて、みなさん口々に「AGRIBUDDYは俺のお陰でうまくいったんだよ」と言ってもらえるようにしたいな〜。

ツイッターのフォローもよろしくです↓

Twitter Icon

うるう年の思い出

4年に一度、うるう年にしか存在し無い日である2月29日の昨日は僕個人、そしてAGRIBUDDYにとって素晴らしい一日となりました。

まずはAGRIBUDDY。

AGRIBUDDYは途上国の農家と周辺関連事業者をオンライン上で結びつけることによって、現在の農業界を取り巻く様々な問題を解決しようと考えたことから、社内のいちプロジェクトとして始動し2014年11月にβ版をリリース、2015年1月に社内プロジェクトから正式にスピンオフして法人登記、そして4月にオフィシャル版のリリースという流れでこれまでサービスの構築を進めてきました。一口に「途上国」「農業」と言っても各国の政府の取り組みや各農家の状況はマチマチなのですが、その中でも最も多くの問題点が複雑に絡み合っていると思われるカンボジアでサービスを構築することが出来れば、状況がもう少しマシだと思われるその他の国々でもワークする汎用性の高いサービスが提供できるのではないかという仮説のもと、カンボジアの中でもさらに僻地の小さな州をベースに試行錯誤を繰り返し、いよいよ国内全地域はもとよりタイやベトナムなどの近隣諸国、さらにはバングラディシュやインドといった南アジアへの進出に向けて始動するタイミング到来です。

そこで、この次なる飛躍を大きなステップとするために、今の僕たちが最も必要としている「緻密かつ大胆な戦略策定」や「強固な組織づくり」を通じて世界の農業のあり方を変えるという大きな目標を現実のものにするために、知恵と力と経験を注いでいただける心強いパートナーとして、CFOとしてスタートアップだったDeNAを数千億円企業にまで育てあげ、会長在職時には横浜ベイスターズの球団買収と運営をオーナーとして行った経験と実績を持っている春田真さんと、友人のAOLプラットフォームズ・ジャパン元COO橋本久茂さんたちが運営するベータカタリスト(http://betacatalyst.jp/)が第三者割当増資の引受けをおこなってくれることとなり、昨日2月29日に契約が完了しました。

春田さんたちの参画によりチームAGRIBUDDYは、今まで以上に焦点を定めて、なおかつ大きな成果が出せるような取り組みを行っていきます。また、春田さんと橋本さんをハノイでご紹介くださったDonuts (http://www.donuts.ne.jp/) の野津さん、貴重なご縁を本当にありがとうございました。

僕個人の出来事としては、予定より2週間ほど早かったのですが娘が誕生しました。どうせ早く産まれてくるなら4年に一度しか「正確な誕生日」が来ないという2月29日だったら、まさに生まれながらにして僕の”ネタ体質”というDNAを受け継ぐことになったのだけど、さすがにそれは本能的に避けたのかお腹の中で持ちこたえて、3月1日に日付が変わった10分後に誕生してきました。どうやら危機察知能力には優れているようです(笑)

そんなわけで、会社として個人としてもまた新たなステージが始まりました。みなさま、どうぞ引き続き応援とアドバイスのほどよろしくお願いいたします。

ツイッターのフォローもよろしくです↓

Twitter Icon