地雷博物館

現在うちの孤児院のボランティアスタッフの相互連絡やスケジュール管理、更には子供たちの情報の共有化に向けて運営支援プログラムを作成中だ。 もちろん今流行りの『クラウドコンピューティング』というスタイルをとっている♪ っていうか情報をサーバー上で共有するのって、何も今に始まったことではないとも思うんだけれど、なんで急にクラウドとか言う言葉に注目が集まっているのかよくわからない。たぶんグーグルさんのマーケティングの巧みさのなせる技なのだろう・・・


で、その支援プログラムをボランティアで作成してくれている『まっちゃん』が今回友人を連れてカンボジアに初上陸してくれた。自分のやっている行為が実際にどのような人々の役に立っているのかを自分の目で確かめて感じて欲しかったし、さらにもっと興味を持って欲しかったら以前からずっとカンボジアに来るように営業をかけていた。で、シェムリアップ・カンボジアといえばまずはアンコールワットに行かなければ話にならない。せっかく行くなら日の出を見てもらいたいということで、ダラに朝の4時半にまっちゃんたちを迎えに来るように頼んでおいて、僕はその時間は熟睡することに決めていた(笑)そして朝8時ころにショートメッセージの着信音で目覚めた僕は、その内容を見て思わず笑ってしまった。


僕のバイクのエンジンの調子が悪くて朝迎えに行くことができなった。ごめん。どうすればいい?


いやいやダラくん、お前、明らかに寝坊でしょ?(笑)でも、その前々日の日中の炎天下の下、養殖池の工事にずっと立ちあって、その後ディズニープロジェクトの渡航許可を得るためにプノンペンまで片道バスで6時間かけて誓約書にサインをしに行って、一昨日の夜中にシェムリアップに戻ってきたダラ。夜中に家まで帰る足が無かったから半野宿で朝まで時間を潰し、友人のトゥクトゥクを借りてまっちゃんたちを迎えに空港まで行って、そのまま昨日の夜遅くまで付き合ってくれたキミを誰も責めることはしない。そこで「ゴメン、寝坊しちゃった♪」とか言わないところが、カンボジア男子のプライドなんだな~と思った。


アンコールワットの次に外すことの出来ない名所といえばなんといっても地雷博物館。これも又カンボジアのリアルな一面なので、自分の目で見て色々と感じてみて欲しいということで、まっちゃんたちにも同行してもらった。



信管を抜いた地雷たち・・・実は今のルールでは地雷を発見すると爆破処理をしなければならないので、このような展示品を新たに増やすことは不可能だ。



こちらはミサイルかロケットランチャーの不発弾。僕、あまり兵器に詳しくないので間違ってたらゴメン。



まぁ、こんな感じの障害者が数多く存在するのも残念ながらカンボジアの側面の一つだ。



こちらは対戦車地雷。こんなもんが爆発すると人間なんてひとたまりもなく粉々になってしまう・・・



このディスプレイ、なんだかとってもシュールだ。ちゃんとハンモックで寝ているやつがいるのが妙にリアリティーがあったりする(笑)



この地雷博物館のオーナーがアキ・ラといって、元ポル・ポト軍の少年兵として地雷を埋めていた人物なんだけれど、地雷撤去に関しても右にでるものがいないというエキスパートだ。彼は元々個人でナイフ一本を頼りに5万発の地雷を撤去してきた。ここに展示されているのはその時彼が撤去してきたのもだ。ところが上にも書いたように、今の世界ルールでは地雷の撤去にそうような方法を使うことは安全上許される行為ではなく、ここカンボジアもそのルールに則って撤去作業をしなければ、NGO団体として地雷撤去作業をする許可自体が取り消されてしまう。ただ、その『安全のためのルール』を制定しているのは、このような地雷を製造して販売している国々でもあるのだけれど。


「僕と同じようなスキルを持った人間が10人いて、僕が元々やっていた方法で撤去作業を行うことが出来るなら、10年でカンボジアの地雷を全て撤去することが出来る」とアキ・ラは言う。でも、今のルールに従ったやり方ではその何倍もの時間と費用が嵩むということは言うまでもない・・・
(参照)
http://hugs-int.com/kengo/archives/947



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フィフォン半泣き

先日のエントリーちょっと真面目な話♪)に書いた質問、適正な給与とは一体いくらなのだろう?そしてその適正な給与以上を望むことは不適切な行為なのだろうか?という問に対して、僕達孤児院の運営資金を支援しているメンバーが出した答え、孤児院の運営者であるフィフォン家族一人当たりの適正賃金は、現在のシェムリアップの人々の賃金よりは少し高い月額100ドルだった。理由は下記の通りだ。
(参照)
ちょっと真面目な話♪
http://hugs-int.com/kengo/archives/1191

・まず第一に生活にかかる費用、いわゆる食費や光熱費、衣類等の購入費は全て寄付金で賄われている。ということは月額支給される100ドルは全て生活にかかる費用以外に使用することが出来ることから考えると、現在のシェムリアップの賃金事情から言っても十分な給料だと考えられる。
・次に、現在家族が全員一緒に暮らしているのだから、一人100ドルと言っても世帯主入は400ドルということになり、これをもって収入が少なすぎるということは絶対にないはずだ。
・さらに、現在の孤児院の運営にかけることができる費用は、寄付金で調達している月額2500ドル程度、これでは子供たちのケアをするのに十分な金額とは言えず、どちらかと言えば自分たちの収入を減らしてでも子供たちのために資金を使うべきだ。
・孤児院はビジネスではない。収入を第一の目的とするならば別の事業なりを立ち上げるべきで、その収入を使って自らが率先して孤児たちの世話をし、さらに足りない部分を我々が支援するべきなのではないののか。

それに対してフィフォン家族からの回答は、100ドルではあまりにも少なすぎる、というものだった。その時にフィフォンから出された意見は下記の通り。
元々の土地は家族所有のものだし、自分たちも毎日子供たちの面倒を一生懸命みている。もし自分がホテルなどに働きに行けば月額300ドルはもらうことが出来るし、いずれ結婚をして孤児院の外に住むことになればとてもじゃないけれど、月額100ドルでは生活できない。だから最低でも自分の給料が300ドル、お父さんは土地も提供して子供たちのために一から孤児院を立ち上げたのだから、もっと多くなければおかしい。
ってな感じだ・・・それを聞いた僕は「じゃぁ、お前ホテルで働け!」って言ってやった・・・
「孤児院を運営するのは、誰かに助けてもらうためじゃなくて、自分たちで子供たちを助けるためでしょ!?だったらまずは自分で稼いで身銭を切ってみろ」
「僕も、ポールやサラも、他の支援者も、誰も家で札を刷っているわけじゃない。みんな頑張って働いたお金の中から支援しているんだ。僕が始めた孤児院なら僕が責任を取らなければいけない。でもお前たちが始めた孤児院なんだから、まずはお前たちで運営資金を稼げよ、違う??
きつい言葉かも知れないけれど、それが事実だ。カンボジア人に一番多い、そしてもっともダメな間違いの一つが『自分たちは誰かに助けてもらうべき対象だ』と思っていることだ。フィフォンは僕にメタクソに言われ、すっかりしょげ返って半泣きになっていた。
今のように全てを寄付金の中から捻出して生活している限り、例えばフィフォンがiPhoneを購入したり、ちょっと新しい服や車でも買おうものなら絶対に誰かが騒ぎ出し「おかしい、自分たちの金が不正に使われている」ってなことになって、そのたびにこんな風に責められる。そんなの絶対に誰だって嫌なはずだ。
そしてフィフォンたちだけでなく、孤児院や学校やその他色んな施設なんかを運営している人たちは、決してマザー・テレサのような『煩悩という欲望を捨ててしまった』人たちではない。みんな僕達と同じように贅沢もしたいし、美味しい物も食べたいし、おしゃれな格好もして、友達と遊びに行ったりしたい人たちばかりだ。
そのためにも、まずは彼らが『自分たちのことは自分たちで支える』という気持ちになってくれること、そして、そのためにはどうすればいいのかを、僕達支援者に問いかけてくれるようになることが大切だと僕は思っている。それに対する僕の出した答えが、今、せいきゅん『Smile JP』『すべらない男アッキー』を始めとする、みんなに協力してもらいながらスタートさせている様々なビジネスプロジェクトだ。
マイクロクレジット
http://hugs-int.com/kengo/archives/1107
サンセットツアー
http://hugs-int.com/kengo/archives/1111
養豚ビジネス
http://hugs-int.com/kengo/archives/1243
ティラピアの養殖ビジネス
http://hugs-int.com/kengo/archives/1192


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夕陽の写真

養豚ビジネス日々の様子などを撮影してもらうためにダラにカメラを一つ預けていたら、知らないうちに結構いい写真を撮ってやがる・・・






中々侮れんセンスしとるな~・・・(・Θ・;)
ま、と言っても他の殆どの写真は自分の子供を撮ったりした、どーでもいいよーな写真ばっかだけどね( ´艸`)


(ダラについての記事)
・トゥクトゥクドライバーのダラ
http://hugs-int.com/kengo/archives/1119




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