安全な飲料水・日本ポリグル

想像以上に寒くなっていた日本から脱出して帰ってきてみれば、シェムリアップの雨季もどうやら終わりを告げていたようだ。 「これから寒い時期が来る」とフィフォン・・・ ちなみに我々日本人的に言わせてもらうと、決して寒い時期では無く『暑くない時期』なのだけれど。

日本に行く前に色々とスタートさせていた件を進めようと、勢い込んで帰ってきたのはいいが、カンボジアは今日から4連休、来週の火曜日までなんにもすること無い(笑) 日本ではイチローさんに日本ポリグルという水質浄化に取り組んでいる会社を紹介してもらった。

事の発端は、前回子供たちを連れて日本を訪れた際に行われたカンボジアミーティングの際、クレアが発した飲料水があまり綺麗でないことによる子供たちの健康状態の報告だった。確かに頭痛や腹痛を訴えたり、肌の調子の良くない子供たちがたくさんいる。いつも井戸水を汲んでろ過装置を通した水を飲んではいるけれど、どうもそれではヒ素や重金属の様な毒性は除去出来ていないらしい。

で、この日本ポリグルの開発した粉末を混ぜることによって、そのような毒性を吸着して沈殿させることが出来るそうだ。イチローさんからコピーしてもらった『ガイアの夜明け』のポリグルの紹介映像(英語字幕付き)をフィフォンやダラと一緒に観たのだが、彼らもヒ素などのことは全く知らなかった。
さっそく明日孤児院に行って、これからの飲料水浄化プロジェクトのオペレーションを検討する予定だ。というのも危険な飲料水を飲んでいるのは、なにも孤児院の子供たちだけに限らず近隣住民全てだし、そこに通ってきている子供たちも全てそうだから、これをなんとかして改善しなければならない。

ただ、それには毎月相当額の費用(もちろんペットボトルの水を購入するよりは遥かに安価なのだが)が必要なので、その部分をどうやっていくのかちょっと知恵を絞ってみたいと思う。ちなみにこのガイアの夜明けはバングラディッシュで撮影されたものだったんだれど、そこに写されている人々の暮らしを見て「これはオレたちより相当貧しいな」と言っていた彼らが印象的だった。

確かにカンボジアは経済的に貧しいけれど、基本的にリソースは豊富な国なのである意味では豊かだ。そういった意味ではバングラディッシュで綺麗な飲料水を普及させるよりは楽かもしれないとは感じている。

これを機会に僕ももう少し水について勉強してみよう。

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秘境 ブースラ滝@モンドルキリ

モンドルキリの州都センモノロムにてコーヒー関連の視察を終えた我々は、休憩すればいいのになぜか全く休憩も取らず(きっとコーヒーの飲み過ぎでテンションが高かったためと思われる(笑))、次なる目的地ブースラ滝に向かうことにした。 以前の悪路と打って変りプノンペンからセンモノロムまでは綺麗に舗装されたワインディングロードが続いていたが、さすがにそこから先は全くの未舗装路だ。

そもそも赤土のカンボジアの大地は雨が降ると地面がぬかるみ、すぐにあちこちが陥没しそこに巨大な水溜りが出来、そこに雨水が流れこむ川が道路上に多数出現する。 時には水溜りというには既に大きすぎて池になっている場所もあるが、それを全て車で通り抜けなくては滝にたどり付くことは出来ない。 川に掛かる橋もこんなノスタルジックな鉄橋だ♪

こっちは4駆の車でも四苦八苦しているのに、現地の連中ときたらカブのようなバイクや2駆のおんぼろピックアップトラックで走り抜けていく・・・ こんな現地の連中もすごいが、以前はこんな悪路を10時間もかけないとモンドルキリまで来ることが出来なかったのにも関わらず、何度もここにやってきている兄貴を始めとする、途上国に長年住む人々は僕に言わせればかなりの変態だ。 絶対に頭のネジがかなり緩んでいるか、もう既に外れてどこかに行ってしまっているに決まっている(笑)

そもそもこの橋なんて橋とは言わんだろう・・・ これすらも現地の連中は『おんぼろカブ』に乗って走り抜けていくんだけどw

そんな悪路を走る抜けること1時間、ようやく辿り着くブースラ滝はまさに秘境中の秘境だ。

さすがの兄貴も以前にこの滝に来たときは乾季、今回に比べると雨が降っていないぶんまだ道路事情がマシな時に来たらしい。 今回は雨季真っ只中なので滝の水量が全く違って迫力があると言っていた。 せっかくここまで来るんだから迫力のある滝が拝めて良かった♪ そしてこの秘境中の秘境で時間を確認するためにiPhoneを取り出してみると、なんと電波がしっかりと飛んでいるじゃないか・・・ ツイッターで呟いちゃったりも余裕でできる♪ 以前チベット側のエベレストベースキャンプでも携帯電波がしっかりと飛んでいて驚いた記憶があるが、もはやこの世に本当の秘境など存在しないのかも知れないな・・・(笑)

ちなみに僕達のコーヒー効能はその時点でも全く切れること無く、何を思ったのかこのまま日帰りでプノンペンに戻ろうということになった・・・ 朝5時半にホテルを出てこの時点で午後5時。 そこからいくら道路事情が良くなったとは言え、街灯一つないカンボジアの山道を400キロも離れたプノンペンまで戻ろうというのだから、今から考えても正気の沙汰では無いのだが、カフェインパワー恐るべしだ(笑)

まぁ兄貴曰く『プノンペン-モンドルキリの日帰りは日本人初の快挙だろう』って事だから、それはそれで良かったのかも知れない。 どんなことだって『第1号は永久に抜かれることが無い』のだから・・・

・今回お世話になった、カンボジア在住14年『兄貴』のツイッター
http://twitter.com/PXY01205

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モンドルキリコーヒー

2度目のカンボジア来訪となったジロー君は、今回とってもビッグなお客様を伴ってやって来た。 詳細については今後じっくりとこのブログで報告していきたいが、僕が目指して来ていた形に向けてまたひとつ大きく前進することになった。 で、一日早くお客様を日本に送り出した彼の最後のカンボジア滞在日は、かねてから視察に訪れたいと希望されていたプノンペンに同行した。 ところがあいにくカンボジアのお盆休み『プチュンバン』の連休真っ只中ってことで、見事にどこもかしこも閉店していた・・・ まぁこればかりはどうしようもない(笑)

しかしながらカンボジアに在住14年の通称『兄貴』にも足を運んでもらって、現地在住者ならではのカンボジア動向やプノンペンの開発現場など色々と案内してもらい、日本食チェーンのカンボジア進出の可能性などを探る作業を終えたジロー君は、2日連続6時間バスに揺られ、さらに飛行機で6時間以上というハードな日程で日本に向けて帰っていった。 今回のスケジュールは非常に密度も濃い上に、体力的にも限界に挑むような内容だったと思うが、ジロー君本当にお疲れ様でした。

彼をプノンペンのバス停にて見送った僕は、兄貴と一緒に翌日からカンボジアの山岳地帯モンドルキリに行くことにしていた。 このモンドルキリはカンボジアコーヒーの産地でも有名な場所なんだけれど、つい数年前までは道路がロクに舗装されておらず、雨季に行くのはまさに地獄の行程だったそうだ。 現在は中国による援助で道路が整備されとても快適な道のりだった。 早朝5時半にプノンペンを出発した僕達は、途中グーグルマップ上では国道になっているのに、実際は『ただの凸凹の農道』で、しかも『微妙にベトナムにはみ出してしまっている(笑)』というハプニングを乗り越え、無事に昼の12時にはモンドルキリに到着。 下の写真は以前使われていたというモンドルキリ空港、ちなみにバイクが走っている道ではなくて、その奥に見える未舗装の道が滑走路だ(笑)

実はモンドルキリコーヒーは僕がいつも自宅で愛飲しているコーヒーでもあるので、その焙煎元に行くことも今回の楽しみの一つでもあった。 以前Ust放送にも出演してくれた大学生のじゅん君が「モンドルキリコーヒーは焙煎時にバターを混ぜているので、スターバックスなどでは販売出来ないそうです」と教えてくれていたので、それも確認してみたかった。 「使えるクメール語の単語は100個くらいしか無い」という割にはクメール語がペラペラの兄貴に頼りっぱなしでリサーチしてもらった結果、モンドルキリで豆を焙煎しているのは2軒しか無く、そのうちの1軒、いつも僕が飲んでいるコーヒーの焙煎元が見つかりさっそく訪ねることに・・・

焙煎元という割にはあまりにも小さな、というかそこら辺にあるただの小売店にしか見えない店の奥さんに色々と案内してもらい、焙煎機を見せてもらってビックリ。

裏庭にドラム缶が捨ててあるのかと思っていたら、これでプノンペンやシェムリアップ各地のスーパーに並べてある全ての豆を手作業で焙煎しているらしい。 年間60トンほどを色々な農園から買い取って商品にしているそうだが、焙煎、パッキング、箱詰め全て手作業。 ということはモンドルキリコーヒーの豆がバターを焙煎時に使っているから、スターバックスで販売出来ないという話はかなり眉唾な話ということになる。 本気でモンドルキリの豆を使いたいなら自家焙煎すればいいだけの話だし、そもそもこの規模でスターバックスの需要を満たすとはとても思えないからだ。 やはり百聞は一見にしかずということか。

このモンドルキリコーヒーもプノンペンまでの道路事情が良くなったおかげもあって、販売量が増えてきているので焙煎機を新調し生産量を増やすそうで、本当は日本製の焙煎機とパッキングの機械が欲しいが高くて手が出ないそうだ。 日本ブランドはこんな異国の山奥でも鳴り響いているのだが、やはりコスト面が何よりももネックになっている。 コストを下げるのではなく、なにか購入しやすいような手段を検討することが必要なのかも知れない。

ついでに近所のコーヒー農園も視察。

実はコーヒーの木なんていうのを見たのは生まれて初めてだ。 樹になっている実を見てみても全く僕の知っているコーヒー豆ではない。

なんでだろうと訝しがっていると、おもむろに兄貴が実を真っ二つに割って中身を取り出して見せてくれた。 なるほどこの実の中に僕がいつも見ているような形の豆(要するに種)が入っていたわけか♪

ちなみにちょっと気になる話を耳にしたので書いておくけれど、どうやら日本でカンボジアのコーヒー農園に投資をするというような金融商品が販売されているらしい。 もちろんきちんとやればコーヒー農園も利益が出るビジネスではあると思うけれど、夢のような利益が濡れ手に粟で転がり込むようなものでは決して無い。 現地に実際に出向いて自分で農地を開拓して、というような作業を行えば儲かるだろうけれど、日本に居ながらパンフレット一枚目を通してお金を預けるだけで、年間数10%も儲かるなんてことは絶対にない。 ぜひ参考にして欲しい。

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