2度目のカンボジア来訪となったジロー君は、今回とってもビッグなお客様を伴ってやって来た。 詳細については今後じっくりとこのブログで報告していきたいが、僕が目指して来ていた形に向けてまたひとつ大きく前進することになった。 で、一日早くお客様を日本に送り出した彼の最後のカンボジア滞在日は、かねてから視察に訪れたいと希望されていたプノンペンに同行した。 ところがあいにくカンボジアのお盆休み『プチュンバン』の連休真っ只中ってことで、見事にどこもかしこも閉店していた・・・ まぁこればかりはどうしようもない(笑)
しかしながらカンボジアに在住14年の通称『兄貴』にも足を運んでもらって、現地在住者ならではのカンボジア動向やプノンペンの開発現場など色々と案内してもらい、日本食チェーンのカンボジア進出の可能性などを探る作業を終えたジロー君は、2日連続6時間バスに揺られ、さらに飛行機で6時間以上というハードな日程で日本に向けて帰っていった。 今回のスケジュールは非常に密度も濃い上に、体力的にも限界に挑むような内容だったと思うが、ジロー君本当にお疲れ様でした。
彼をプノンペンのバス停にて見送った僕は、兄貴と一緒に翌日からカンボジアの山岳地帯モンドルキリに行くことにしていた。 このモンドルキリはカンボジアコーヒーの産地でも有名な場所なんだけれど、つい数年前までは道路がロクに舗装されておらず、雨季に行くのはまさに地獄の行程だったそうだ。 現在は中国による援助で道路が整備されとても快適な道のりだった。 早朝5時半にプノンペンを出発した僕達は、途中グーグルマップ上では国道になっているのに、実際は『ただの凸凹の農道』で、しかも『微妙にベトナムにはみ出してしまっている(笑)』というハプニングを乗り越え、無事に昼の12時にはモンドルキリに到着。 下の写真は以前使われていたというモンドルキリ空港、ちなみにバイクが走っている道ではなくて、その奥に見える未舗装の道が滑走路だ(笑)
実はモンドルキリコーヒーは僕がいつも自宅で愛飲しているコーヒーでもあるので、その焙煎元に行くことも今回の楽しみの一つでもあった。 以前Ust放送にも出演してくれた大学生のじゅん君が「モンドルキリコーヒーは焙煎時にバターを混ぜているので、スターバックスなどでは販売出来ないそうです」と教えてくれていたので、それも確認してみたかった。 「使えるクメール語の単語は100個くらいしか無い」という割にはクメール語がペラペラの兄貴に頼りっぱなしでリサーチしてもらった結果、モンドルキリで豆を焙煎しているのは2軒しか無く、そのうちの1軒、いつも僕が飲んでいるコーヒーの焙煎元が見つかりさっそく訪ねることに・・・
焙煎元という割にはあまりにも小さな、というかそこら辺にあるただの小売店にしか見えない店の奥さんに色々と案内してもらい、焙煎機を見せてもらってビックリ。
裏庭にドラム缶が捨ててあるのかと思っていたら、これでプノンペンやシェムリアップ各地のスーパーに並べてある全ての豆を手作業で焙煎しているらしい。 年間60トンほどを色々な農園から買い取って商品にしているそうだが、焙煎、パッキング、箱詰め全て手作業。 ということはモンドルキリコーヒーの豆がバターを焙煎時に使っているから、スターバックスで販売出来ないという話はかなり眉唾な話ということになる。 本気でモンドルキリの豆を使いたいなら自家焙煎すればいいだけの話だし、そもそもこの規模でスターバックスの需要を満たすとはとても思えないからだ。 やはり百聞は一見にしかずということか。
このモンドルキリコーヒーもプノンペンまでの道路事情が良くなったおかげもあって、販売量が増えてきているので焙煎機を新調し生産量を増やすそうで、本当は日本製の焙煎機とパッキングの機械が欲しいが高くて手が出ないそうだ。 日本ブランドはこんな異国の山奥でも鳴り響いているのだが、やはりコスト面が何よりももネックになっている。 コストを下げるのではなく、なにか購入しやすいような手段を検討することが必要なのかも知れない。
ついでに近所のコーヒー農園も視察。
実はコーヒーの木なんていうのを見たのは生まれて初めてだ。 樹になっている実を見てみても全く僕の知っているコーヒー豆ではない。
なんでだろうと訝しがっていると、おもむろに兄貴が実を真っ二つに割って中身を取り出して見せてくれた。 なるほどこの実の中に僕がいつも見ているような形の豆(要するに種)が入っていたわけか♪
ちなみにちょっと気になる話を耳にしたので書いておくけれど、どうやら日本でカンボジアのコーヒー農園に投資をするというような金融商品が販売されているらしい。 もちろんきちんとやればコーヒー農園も利益が出るビジネスではあると思うけれど、夢のような利益が濡れ手に粟で転がり込むようなものでは決して無い。 現地に実際に出向いて自分で農地を開拓して、というような作業を行えば儲かるだろうけれど、日本に居ながらパンフレット一枚目を通してお金を預けるだけで、年間数10%も儲かるなんてことは絶対にない。 ぜひ参考にして欲しい。
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