憧れの無人島のオーナーになりました(笑)

今年はどうやら水の当たり年らしく、日本でもここ東南アジアでも各地に大きな水害をもたらせています。 さしずめ地球さんも水の惑星の面目躍如といったところでしょうか。

僕が住むシエムリアプは世界の奇湖の一つであるトンレサップ湖というのが近くにありまして、これがなんで変わっているのかというと、雨季と乾季で湖の面積が3倍くらい変わるちょっと馬鹿げた湖なのです。 しかもその水位が変わる原因っちゅーのがまたイカしていて、遙か遠くに離れたヒマラヤ山脈の雪解け水がメコン川を流れ流れてカンボジアにたどり着いたとき、トンレサップ湖から流れ出している川が逆流して、流れこんできちゃうらしい。

そんなわけで湖の周辺に住んでいる人たちは超高床式住居なんぞを作って、乾季は陸上、雨季は水上生活という、二重生活を楽しんでいたりするばかりか、最近はそれをリゾートとして開発しちゃったりと、相変わらずカンボジア人のたくましさを魅せつけてくれています。
【森林浴】
http://hugs-int.com/kengo/archives/1015

ところが今年はそれに輪をかけて空から半端ない水量の雨が降り注ぎ、山からトンレサップ湖に流れ込む水と、下からトンレサップ湖に逆流して流れこんでくる水が完全に湖の想定している水量をオーバーしてしまい、通常は年中通して『陸上生活』を楽しんでいる普通の人々まで、強制的に水上生活を余儀なくさせる事態となっています。

そんなこんなで最近毎朝8時半からやっているミーティングにスタッフが遅れてくることにも、いまいち文句が言い難かったりしていたのですが、少し街中から離れた村で豚舎を管理しているダラくんがあまりにも遅れてきたので、ちょっと懲らしめてやろうと思いながらも遅れた理由を聞いてみると「バイクをボートに積み込むのに時間がかかってしまったから」などと言うじゃあないですか。

アホか、お前。

確かに道が水没して川みたいになってるけれど、みんなクルマやバイクで普通に生活しとるやないかい!!
とツッコミかけた僕にすかさず差し出されたデジカメの写真・・・。 マジでボートにバイク積んでますやん(笑)

早速オモシロそうなので、現在ダラ村の豚舎をジョイント・ベンチャーで一緒にやっているせいきゅんに報告する義務を果たすため、現地調査に行って参りました。

村に続く道がどんどんと細くなっていきます。
dara village 003

で、こんな風に道が湖の中にと消えていくのですね~
dara village 004

もうすでに船着場までできてる始末。こんな時だけカンボジア人の動きは早いIMG_1077

中央部分が本来は道の部分、でもってその両サイドは田んぼ。 まぁこうなってしまってはどうでもいい話ですよね、そんなこと(笑)
IMG_1080

豚舎とダラの家がある場所が完全に独立した島に(笑)
dara village 006

なんていうか、もはや奇跡に近い状態で僕達の豚舎は残っています

dara village 010

お陰さまでこんなに養殖池が大きくなりました。 船まで浮かんでいてまるで湖のような大きさです!
dara village 045

憩いの場である通称「サンセット・ビアーバー」

モルディブの水上コテージなんぞもう敵ではありません!

 

dara village 046

いやぁ、ラッキーだったのはせいきゅんの判断で現在は養殖池に魚を入れていなかったこと。 もし魚を入れていたら今頃手痛い損害が出ていたところだった・・・。

うーん、せいきゅんってやっぱりツイてるね~♪

ツイッターのフォローもよろしくです↓

Twitter Icon

あなたのボランティア、価値いくら?

なにかと最近話題にのぼることが多くなってきたカンボジアも、今度は人気俳優、向井理主演の『僕たちは世界を変えることができない。』という映画が出来たりして、さらに注目度が上がるんじゃないかと思ってます。

これを気に、また大学生や若い社会人のボランティア志望が増えたりしそうな予感がするので、ちょっと今日はボランティアというものに関して、身も蓋も無い話を書いてみよう(笑)

どうもカンボジアっていうと、かわいそうとか貧困とか、なんていうか涙にくれた人々が内戦と虐殺の悲しみを乗り越えようと、必死にもがきながら生きている、みたいなステレオタイプなイメージがどうしても先行しているようだけれど、残念ながら全くそんなことはありません。 もし、そんな話をしながらカンボジア人を助けよう、なんてことを言ってる奴がいたら、詐欺師だと思ってもらってまず間違い無いと思います(笑)

もちろんここは発展途上国なので様々な問題はあるわけだけれど、その中でもとりわけ大きな問題だと僕が思っているのは、プロフェッショナル(一定以上のスキルや知識を有する専門職)が決定的に足りないということ。 自称プロってのはたくさんいるけれど、その殆んどは「僕には到底できない技術や知識を駆使してくれる人」ではなくて、「僕が面倒な仕事をかわりにやってくれる人」でしかない。 これは教育の現場から始まり、農業・工業・土木建築・医療・法務、とあらゆる分野に及んでいます。

そのような状況の中、カンボジアの人々のスキルや知識の向上を目指すためには、やはりその道のプロの人々に手取り足取り教えていただきながら、共に試行錯誤していかなくてはならない訳ですが、そのためには費用がかかります。 だって、そもそもプロフェッショナルというのは、自分の持てるスキルや知識を売り物にしている人々だから、まぁ当たり前の話ですよね。

ところがそのようなスキルや技術といった、自らの飯の種を無償で提供してくる素晴らしい人々がたまにいます。 そういう人の活動が『ボランティア活動』です。

要するに、金を稼ぐことが出来る能力を無償で提供する、ということです。
今まで僕が接してきた「ボランティがしたい」というたくさんの大学生や若い社会人の人々は、この『金を稼ぐことができる能力』を有していません。 そして、そのような『金を稼ぐことが出来る能力』を持ち合わせていない人々は、カンボジアには掃いて捨てるほど存在しています。 日当2ドルから3ドル(150円から250円)も出せば、簡単に数百人レベルで集めることが出来ます。

ということは、なんのスキルも持ちわせていない人々のボランティアとは、経済的な価値に換算すると1日150円程度の価値しかないということです。 せっかく素晴らしいことをやろうとしているのに、なんて失礼なこと言うんだ!って思いますか?

でもとても厳しい言い方だけれど、これが現実の話です。 さらに言うと、カンボジア人が3ドルで出来る仕事を、ボランティアが無償でしてしまうことによって、彼らの雇用機会をも奪ってしまっているということにもなります。。。

日本語を教える、というボランティアを希望する人もたくさんいますが(っていうか殆んどがそうです)、残念ながら意味があることだとは思えません。 もちろんずっとカンボジアに滞在して日本語を学びたい子供達に教え続ける、というのなら話は別ですが(というかそのレベルだと金が稼げるレベルですよね?)、たった数日から数週間カンボジアに来て日本語を教えて役にたつとは、僕には到底思えないです。

じゃあそういうボランティア希望の人はどうすればいいのか? 良く考えてみてもらえればわかると思いますが、皆さんがボランティアをしているのではなくて、実のところ皆さんがボランティア体験という、人生においてとても貴重な経験をする機会を与えられているということに、ぜひ気がついてください。

その素晴らしく貴重な経験は無償ではない、あえて対価を支払うからこそより貴重な経験となる、のです。

別に生活に困ってしまうほどのお金を使う必要はないけれど、こういった経験以外にも、ちょっとした心遣いには積極的にお金を払ってみてくださいね。 受け取った方はもちろんのこと、渡した方もそんなに悪い気はしないはずです(笑)

かっこ良くボランティア体験をして、粋にお金を使っていく、そんな若者達のカンボジア訪問を楽しみにしています!

ツイッターのフォローもよろしくです↓

Twitter Icon

前回の続きのお話・・・

先日のエントリ、こんな感じでやってます♪ の続きです。

キャッサバっていう作物は高温乾燥に強い、貧者がたくさん住む灌漑設備も整っていないような土地に適した、とっても素晴らしい作物なのですが、さらにありがたい事に芋(根の部分)を収穫したあとの茎の部分を地面に挿せば、またグングンと育って芋を作ってくれるという、もうなんて言うか、コストパフォーマンスに優れまくりの憎いヤツなのです。

土地に適した品種のキャッサバの茎をはるばるタイの国境を越えて仕入れてきます。

それを農民が手作業で作付けに適した長さにカット。
angkor thom 0810 014

angkor thom 0810 020

トラクターで畝を作って、これまた後は全て手作業。 近隣の農家にとっては日雇い仕事で家計の助けになったりする、っていうか働きに来るのはほぼ女性か子供。。。

で、作付けしたてのキャッサバがこれ。

20110516 041

地面に棒が刺さっているだけ(笑) なんじゃこれってかんじですね

そして現在・・・
banteai srei 002

ここまでは順調のようです。が、高温乾燥に強いキャッサバの強敵は多すぎる水分。カンボジアはただ今雨季真っ只中、そして今年は例年に無い強烈な雨量・・・

粘土質のカンボジアの未舗装道路が濡れると、まるでネバネバのボンドの上を歩いているかのような状態なります。
IMG_1013

あらゆる場所でこんな惨事が
IMG_1016

僕達の車もしょっちゅうこんな具合に(笑)
IMG_1020

こうなると、もはやトラクターを呼んでくるしか脱出の方法はありません

地面が乾いているからと油断しても命取り。 地中が水分をたっぷり含んでいると急に道路が崩れます。
IMG_1010

っちゅーか、ブルドーザーが地面にめり込むとかはさすがに勘弁してくれと・・・(笑)

 

そして・・・・・・・
IMG_1011

そしてこれにはもう絶句するしか無かったorz  「池の中でUターンしようとしたらキャタピラが外れちゃいました」ってオイオイw 少し先の出来事に対する想像力が欠如しているとしか言い様のないこの始末。
IMG_1012

カンボジア農業は毎日がアドベンチャーですが、現在こんなこと一緒にやってみたいなってな仲間を鋭意募集中です。

東北で原発や津波被害で農地を失ってしまった農家の人達とか、いっそこっちで新たな農業フロンティアにチャレンジしませんか?

ツイッターのフォローもよろしくです↓

Twitter Icon