算数がヤバイ

毎週土曜日が、マイクロクレジットの貸付日になっている。
(参照)
マイクロクレジットについて
http://ameblo.jp/kitaurakengo/theme-10021034110.html


今回は合計で13,600ドルの貸付を17の家庭に対して行うことになっていたので、その貸付金を届けに孤児院まで行ってきた。
100ドル札、50ドル札、20ドル札がそれぞれ混じった形で届けたわけだけれど、子供たちにこの札を数えさせると、とてつもなく時間がかかる・・・
物理的に札を数えるのが遅いんだったら仕方が無いんだけれど、予め僕が数えて10枚ずつ(20ドル札は5枚ずつ)の束にしてあるんだから、ものの1分もあればいくらあるのか計算できるはずだ。
しかも彼らは15歳前後の子供たちだ。


ところが、例えば『20ドル札を5枚にまとめてある束』がいくらなのか計算出来ない・・・
目の前で見せれば、それが100ドルあるって事はわかるんだけど、それは20、40、60、80、100と数えているからだ。
20ドル札が5枚だから、20×5=100 という風に計算式を作ることが出来ない。
しかも20×5を計算するのに、筆算をする。
もちろん10×10も筆算だ・・・(((( ;°Д°))))


ようやく20ドル札が5枚の場合の計算方法を教えて、『今度はその束が10束あるから合計いくら?』と聞くと、また計算できない。
掛け算は知っているが、どうやって使うのか皆目知らない・・・
得てしてカンボジアの教育はこういった感じだ。


以前ここでボランティアの英語教師をしていたスイス人のポールが、よく生徒に「英語の単語だけを覚えないで、使い方を覚えなさい!」と怒っていたのを思い出す。
すごく勉強熱心な子供が多いんだけれど、内容はというと辞書をまるごとノートに写すような勉強の仕方だ。
「それだったら辞書が2冊になるだけだ!」ってよく言っていたけれど、本当にその通りだ(笑)



一度僕もさすがにそれは意味が無いだろうと思ったのが、ファイナンス(経済)用語の辞書を一生懸命暗記していたことだ・・・
20ドル札が5枚を計算出来ないのに、securitization(証券化)なんていう言葉を覚えて、いったいいつ使うつもりなんだろう・・・ていうか、そもそもその言葉の意味を説明したって理解すらできないと思うんだけどヾ(▼ヘ▼;)


けっきょく「20ドル札が5枚で100ドル、ということは・・・・(もう書くのも面倒くさい(笑))と教えて理解させるのに30分以上かかった。
微分積分とか、そういった事は専門分野にでも進みたければ勉強してもいいというレベルだけれど、せめて掛け算割り算、及び分数とパーセンテージくらいは、いつでも自分たちの頭で考えて使いこなせるレベルにしておいてやらないと、将来英語や日本語が上手なだけでは使い物にならない・・・



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働くことを学ぶ子供たち

今月の初日からスタートさせたマイクロクレジット事業も順調に貸付を伸ばしてきており、今日現在までに約80件の家庭に新しい収入を得る可能性を提供することが出来た。
窓口になっている孤児院の所属しているコミニューン(村より一つ上位の行政区)には、合計で10の村々があるわけだけれど、現在は3箇所の村に開業資金が行き渡ってきている。
このままでは、どう考えても当初の計画の資金ではこのコミニューン全ての村に貸付を行うことが出来なさそうで、これは僕が一家族当たりの貸付額および村に住んでいる家族数を低く見積もりすぎたのが原因だ・・・
もう少し成り行きを見て、今後の対応を検討したいと思う。


世界中に現在大小合わせて7000ほどのマイクロクレジット機関がある中で、孤児院を窓口にして貸付を行い、孤児たちに実際に貸し付ける家庭に訪問させて貸付の是非を判断させる、などの方法をとっているのはうちだけじゃないかと思っている。
そして、子供たちが書類の整理や入金の処理なども行うことになっている。



これは現在貸付をしている人たちの顔写真を、それぞれの申し込み用紙に貼りつけているところだ。



このあたり一帯の住所は、番地などの地番表示はもちろん無く村の名前までしかないので、僕たちのような外国人には本人を特定する術が全くない。
名前もクメール語表記だし(一応英語でも書いてくれているが、どう読んでいいのかわからないのが大半だ(笑))、顔写真はとっても重要なアイテムだ。





これは貸付の書類と、僕との出資契約書をフィフォンが確認しているところ。
それぞれ単独の個別貸付契約に対して、僕が一口ずつその債権に対して投資するというスキームを取っている。





現在はなんともアナログな作業だけれど、いずれは全てデータベース化していって、作業効率を高めたいと思っているんだけれど、僕はそういったことがからっきし苦手なので誰か得意な人を見つけなければならないと思っている・・・


これら一連の作業を子供たちと行うことのメリットは計り知れない。
理数系、というより算数の時点で壊滅的にスキルが弱い子供たちが、毎日数字に触れて計算をしなくてはならないうちに、最低限生きていく上で必要な計算スキルが身につくはずだ。
さらに、貸付を行うことによって色々なビジネスに触れる事もできるし、データーベース化していけばいやでもコンピューターの操作を覚えていかなくてはならない。
もちろんこのビジネスが大きく育って、彼らを雇用するという道に進むことが目標の一つでもあるわけだけれど・・・


先程書いた世界に約7000あるマイクロクレジット機関のうち、もっとも成功しているのはやはりノーベル賞を受賞したグラミン銀行だろう。社会的に与えるインパクトや認知度、貢献度なんどどれをとってもピカイチだ。
他にもフランスの著名経済学者であるジャック・アタリやグーグル創業者のラリーペイジなども、マイクロクレジット事業を行っている。
どうやら現在のところその最後尾を走っているのが僕たちだ(笑)
ただし、もうすでに彼らと同じ土俵に立っているということも間違いのない事実だ♪


今はまだ誰も僕たちの事を知らないかもしれないけれど、近い将来必ず彼らの良きライバルになる場所までたどり着く予定になっている。



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資本の意志

さて、聞くところによると日本人の持つ金融資産の残高は1400兆円ほどあるらしい。これだけあれば何が出来るのかよく解らんが、まぁとりあえず途方も無いような金額だということだけは間違いなさそうだ(笑)
この金融資産のうち50%以上にあたるお金が現金、または貯金だということなのだけれど、そのうちどれだけの金額が明確な使い道のために貯蓄されているんだろう?多分ムチャクチャ多めに見積もっても、いいとこ半分くらいってところなんじゃ無いだろうか・・・とすれば、特に使い道が決まってないからとりあえず置いてあるお金が350兆円以上もあるって事だよね??
なんじゃそりゃ・・・って感じだ
(参照)
・もったいない
http://hugs-int.com/kengo/archives/1051
景気が悪い、失われた20年だなどといつものことながら言われているこれど、こんなにたくさんのお金が使い道も無いまま眠っていたら、そりゃぁ景気も悪くなるだろうって思う。いつも思うのは日本人はそろそろお金を稼ぐという段階から、いかにしてお金を使う(利用する)のかを学ぶべき時期にずいぶん前からなっているんじゃないだろうか?
当たり前の話だけれど、お金自体にはなんの価値も無い・・・いいとこ紙代くらいのモノだ(笑)
そのお金が何かに変化するときに、使うときにこそその真価が問われる。なのにも関わらず、あらゆるモノに変化する可能性を持っているそのお金を、明確な意志もなく350兆円以上も放置してあるということは、可能性を探る権利そのものを放棄しているに等しいことだと思うのは僕だけだろうか?そろそろそういった権利にもしっかりと目を向けて、自分たちの意志を示す時期が来ているはずだ。
今までは自分の人生の全てを大きな組織、例えば政府などの行政機関や会社、銀行に任せていれば何でもきちんとやってくれる、っていうことになっていた。でもそんな風に自分の人生、他人任せでいいはずなんて絶対にないし、そもそも自分たちがどうありたいのかという意志表示をきちんとしなければ、その自分を任せている大きな組織もどうやっていいのか分からない。自分の意思表示を明確にしないで、やれ政府が悪いだの会社が駄目だのと人のせいにばかりしても本末転倒だ・・・

そしてこのお金の使い方を考えるということもまた、その意志表示の方法の一つだと思う。
そのお金を使ってどうしたいのか、どうなりたいのか、何を求めているのか。
実は今このカンボジアで構築しているマイクロクレジットも、そういった意志表示をする手段のひとつに出来るように設計図を書いている。次回からは具体的にその内容をお話していきたいと思います。


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