利益の最大化

先日もこのブログに書いたように次はティラピアの養殖ビジネスを立ち上げようと思っているので、今日はその候補地を視察しに『ダラ・ピッグファーム』に行ってきた。
(参照)
・いつもの日常
http://hugs-int.com/kengo/archives/1178


元々は豚舎のある土地の真隣の土地を狙っていたのだが所有者が売ってくれないようなので、ダラの家の真裏にある約900平米の土地を今回のビジネスの候補地とすることにした。



この土地に深さ3m約800平米くらいの池を造り、そこにティラピアの稚魚を放して育て成魚になったら売却するというのが、今回のビジネスプランだ。
ティラピアは通常4ヶ月程度で出荷出来る大きさに育つということなので最大で年間4回転させることが出来るし、すでに大規模養殖場を所有している仲買人がいて、その仲買人が成魚をトン単位で買い取ってくれることから、売却先を探すというリスクも無く比較的利益率が高い安全なビジネスになると見込んでいる。


今のカンボジアが一番必要としているのは、このような小規模事業への投資だ。
ご存知のとおり途上国支援で一番多く行われているのは『寄付』やボランティア行為なんだけれど、実のところこれらは人々を豊かにすることが出来ない構造になっている・・・
理由は簡単だ♪


もしあなたが寄付をしている支援対象の人が、その寄付金によってとても豊かな暮らしをしていたらどう思うだろうか?殆どの人は怒って寄付をやめるだろう・・・
そもそも寄付というのは『最低限生きていくために必要な資金』を与える事を前提として行っているわけで、豊かな暮らしをさせることを目的としていない。
ところが、最低限生きることしか出来ない人が、そこから這い上がるチャンスはかなり低い・・・と言うことは、寄付を続けている限り支援対象になっている人は『最低限生きていく』という暮らしを続けることになってしまう。


最近東南アジアの成長が世間で取り沙汰されるようになり、カンボジアにも投資資金が入ってきつつあるが、殆どが企業による大規模事業投資だったりするので、いわゆる貧困層を対象とした投資が行われることはまず無い。
もちろん本来の投資の鉄則である『利益の最大化』という概念から考えれば、スケールメリットを活かせる規模の事業に投資すべきだし、コストを極力少なくするために人件費などを減らす必要もある。


そこで僕が注目したのは、この『最大化するべき利益』の定義を変えてみればどうなのかという事だった。
投資目的を今までのような金銭的利益の追求ではなく、雇用の促進と一人でも多くの人を豊かにする』ということを利益として追求するようにすれば、自ずと投資対象が変わるはず・・・
このテーマに沿って立ち上げていっているのが、今スタートさせている豚舎やティラピアの養殖ビジネスだ。
今後も色々な種類の小規模ビジネスを立ち上げノウハウを蓄積し、権利関係などのリーガル面をしっかりと煮詰めることができれば、日本の多くの人々にもお薦め出来る投資対象になると自負している。



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クラウドの時代

ちょっと前からクラウドコンピューティングなんていう言葉が方々で聞かれるようになってきて、本屋(最近行けないのでストレスだ・・・) でもそれに関連する書籍がたくさん売られているようだ。


ここで少し突然冒頭から話が脱線するけれど、ipadって実際どうなんだろう?まだ実物を見たことも触れたことも無いんだけれど、電子書籍がドンドン増えてくれるのに関しては本当にありがたい。
ブログなどでもお薦めの書籍なんていうのが載っていると、読みたい衝動にかられるんだけれどすぐに手に入らない環境なのでついつい諦めてしまう・・・
と言っても、まだ電子書籍自体少ないんだろうか?


で、話は元に戻ります・・・(笑)
このクラウドコンピューティングに限らず最近のコンピューターや世界の大きな潮流は、いかに物理的・空間的制約を飛び越えるのかということに注力されているんだと思う。
このブログもそうだけれど、Facebookやツイッター、スカイプ等々、いつでもどこでもリアルタイムにどれだけたくさんの人と繋がることが出来るのか、ということが最も重要な開発要素になっている。
実際に僕なんかは『これらのツールが全て今存在しなかったとしたら、ここでこのように色々なことが出来たのだろうか』と想像すると、無理だろうという思いを通り越してゾッとしたりする・・・


僕が思うに、実のところこれらのサービスの恩恵をより多く受けるのは、先進国の都心部ではなく僕が今居るような『世界の片隅』なんじゃないだろうか。
例えば東京の都心に住んでいるってことは物理的な制約がとても少ない。
人と実際に会う、手に入れたいものを探す、ミーティングをする、セミナーに行く、学校に行く、会社に行く・・・全てが手を伸ばせば届く範囲に物理的に揃っている。


翻って今の僕の状況で言うと、まず日本にいる人達と物理的に会うわけにはいかないし、直接何かを手渡す事も、どこかのオフィスに訪ねて行くこともすべて出来ない。
一昔前ならこの状況で自分の意志を誰かに伝えたいと思えば、国際電話か手紙しか手段が無かった訳だけれど、今は本当にたくさんの手段が整えられてきている。


と言うことは、僕が今から最も力を入れて取り組むべき課題というのは、このような物理的に離れた場所からいかにして日本にいる人と同じようにコミュニケーションを取り、同等かもしくはそれ以上の成果を挙げるのかという事なんだろうと思う。
例えば実際のミーティングにバーチャルで参加するとか、共同プロジェクトを立ち上げていくとか・・・


幸いうちの孤児院のサポートに携わっている人は多国籍に別れているので、スカイプを使ってどこまで密なコミュニケーションを図ったり、海外から大人数の子供たち相手に授業が出来るのか、ということや、運営管理プログラムそのものをクラウドに構築して、ボランティアのスケジュール管理や子供たちの学習・健康管理、学習プログラムの作成などを行うことが出来るように作り始めている。
もちろん大きな教育組織はすでにこんなこと当たり前にやっているだろうが、まだまだカンボジアの孤児院レベルではやっているところは無い。
うちで成功すれば、よその孤児院やフリースクールにもドンドンとこのサービスを提供して、物理的制約を超えた支援環境を構築するつもりだ。


現在推し進めている、カンボジアの子供たちを東京ディズニーランドに招待しようプロジェクトは、このようなバーチャルなクラウド(雲)の中でつながり合った、日本の人々とカンボジアの子供たちが物理的に出会い、またその後クラウドの中で以前より強固なつながりを構築するという壮大なプロジェクトだ。
(参照)
・ディズニーランドプロジェクト動画
http://www.smile55.org/


このプロジェクトを通じて、今まで双方がバーチャルなイメージでしか抱いていなかった臨場感が一気にリアルなものへと切り替わるはずだ。
実際に目の前に現れるんだから当然だよね(笑)
そして一度リアルに感じることが出来た臨場感は、常に現実に存在するものとして認識されることになるので、その後のお互いのバーチャルな結びつきは、感情が通じ合うすばらしくリアリティーのあるものになる。


クラウドコンピューティングという超デジタルなツールを使って、どこまで新たなアナログ的で血の通ったつながりを構築することが出来るのか。
ぜひ多くの人にディズニープロジェクトの参加を通じて、世界が変わっていく瞬間に立ちあって頂きたいと思います!



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土着菌農法

ここ数日間、なにかと朝から夜中までバタバタしてしまって、ついついブログを書きそびれてしまっていた・・・サクサクっとブログを書いて一丁上がり!っていう感じでいければいいんだけれど、僕は文章を書くのがそんなに早くないのでどうしても時間がかかってしまう。
先日の木曜日は朝からバンテイアイ・ミンチェイというタイとの国境に近い街にある、州立ミンチェイ大学に出かけていた。
(以前に大学を訪ねた時の様子)
・大馬鹿野郎の大学見学
http://hugs-int.com/kengo/archives/1013
ここではカンボジアの愛センターを運営している藍さんが日本語教師として働いているんだけれど、僕はその藍さんの働く大学の学長をはじめとする人々のコネで、世界遺産であるアンコールワットをイベントに使用させてもらえないか、という計画に現在力を貸してもらっている。
で、今回はその話で大学を訪れていたんだけれど、その際に藍さんから「日本のNGOの方で有機農法を手がけている方が来られているので紹介します」と言われ、吉井さんと瀬角さんという2人の日本人を紹介された。
僕が孤児院の自立ビジネスで、有機農法に興味を持っているのを藍さんが覚えていてくれて、そのことをお二人に伝えてくれたところ、多忙なスケジュールの中にも関わらず急遽うちの孤児院にも来て指導をしていただけることになった。
下記の写真の方が吉井さん。
ご本人の話を聞いていると、「この人の作ったモノを食べたい!」と思わせてくれる。農業に対する真摯な姿勢と、それをどうにかして人々の役に立てたい、という思いがヒシヒシと伝わってくる。


そして瀬角さん。

この2人と現地で彼らと共に行動しているカンボジア人スタッフでの指導と相成った訳だけれど、農業のことなど何一つ分からない僕に取っては非常に新鮮な世界であったとともに、この村や孤児院にはいくらでも利益を出すことの出来るリソースがまだまだ眠っていることに気付かされることにもなった。
吉井さんが手がけているのは土着菌農法というものらしく、まずはこの土着菌を作ることからはじめなければならない。そのためには米ぬかが必要なんだけれど、玄米のまま米を買ってここで精米している孤児院に取っては、米ぬかなんかそれこそ捨てるほど余っている・・・(買うと結構するそうだ)

この米ぬかに、
(いつも食事を作るので、これまた捨てるほどある)、
貝殻
(小さい貝が子どもたちの好物の一つなので、貝殻はあちこちに捨ててある)、
砂糖(うちの場合はパームシュガー、自家製だ)、
(井戸水の方が色々な菌がいるので良いそうだ。もちろんここの水は井戸水)、
そしてすでに土着菌が多く含まれていそうな土(ジャングルの中だから探すまでも無い)を混ぜ合わせる。

基本的に小さい子供たちが喜んでやるような作業なので、労働力にも事欠かない(笑)

後はこれをズタ袋に詰めて温度が上がるのを待ち、その上がった温度が落ち着けば土着菌の出来上がりだそうだ。そしてこの出来上がった土着菌を使って堆肥を作る。

今回は土着菌がまだ出来上がっていないので、デモのような堆肥の作り方の説明になってしまったけれど、土の状態が良いから多分これでも堆肥が出来上がるだろうと吉井さんは言っていた。
ちなみに堆肥の元になる豚や牛のフンもいくらでもあるので、有機農法をするにはこれ以上無いような環境だそうだ。僕や孤児院のスタッフから見ればなんの役にも立たないようなものが、ちょっと見方を変えれば宝の山に見える。僕が以前書いたごみ山の話でも、きっとこんな感じでの解決策があるはずだと改めて思った。
・ゴミ山
http://hugs-int.com/kengo/archives/1053
さらに吉井さんが「1日だけでは伝えきれないクオリティーや技術を是非とも吸収してもらいたので、いつでも研修生の受け入れをさせてもらう」とおっしゃっていたので、さっそく孤児院のスタッフと話をして近いうちに誰か一人を日本に送り込む予定だ。
吉井さん、瀬角さん、そしてカンボジア人のスタッフの方々、この度は本当にありがとうございました。
また、来年お会いできる日を楽しみにしています!


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