2020年とか2030年とかの将来に無くなる仕事の予想が世間を賑わせ始めているけれど、残念ながらこれは避けられない事実なんだろうと僕も思う。将来の話ではなく過去の短い期間、例えば僕が生まれてから今までの間の話だって、コンピューターの登場でたくさんの職種が無くなってきたはずだから、これからさらにその流れは加速するだろう。もちろん新たに生まれる職種もあるだろうけれど、コンピューターや機械に取って代わられる仕事はすぐに消滅する。
先日もGoogle翻訳が音声入力出来るようになったので、それを使ってみて本当に驚いた。僕の日本語を理解して音声を文字に変換して入力、それを様々な言語に翻訳するというところまでは想定の範囲内。便利になったな〜くらいの感覚だったんだけれど、僕の話す英語を正しく認識して文字変換するのにはさすがにビックリした。確かiPhone4Sから搭載されたSiriでは、英語認識でもイギリス英語とアメリカ英語とオーストラリア英語の3種類あって、僕の友人のアメリカ人がイギリス英語版Siriを使っても全く正しく認識してもらえないシロモノだった。もちろん僕が話す英語は、もう人前で英語を話すのを金輪際やめようかなと思ってしまうくらい全くダメ。
本来なら、イギリス人とアメリカ人が英語で話していてお互いが理解出来ないということは有り得ない。僕の英語ですらみんな理解してくれる。それが1年ちょっと前までは機械では出来なかったのに、もう今回のGoogle翻訳はそこを乗り越えて全部英語であれば認識するレベルに達している。
この音声入力による翻訳がどういう時に活躍するかというと、こちらが相手の話す言語を全く理解できない時だ。例えば自分の言いたいことを相手に伝える分にはガイドブックに載っているような単語を口にしてみることが出来るし、実際にそれで相手に理解してもらえることは多々ある。問題なのは相手がこちらの言ったことを理解して、それに返答してきた場合。これはもう、相手が何を言っているのかさっぱりわからないという、完全な一方通行なのでコミュニケーションが成り立たないw そういう時にこの音声入力をさっと差し出して話してもらえれば、たちどころにこちらが理解できる言語に翻訳してくれるんだから、多少翻訳された文法がおかしかろうが相手のことが全然理解出来ないことに比べれば物凄い進歩だ。
しかも多分もこうも便利になってくると、この翻訳機能を利用する人が一気に増えるから、よりたくさんの生きたデータが集まって進化のスピードは早くなるだろう。これで機械翻訳のブレイクスルーは完全に突破した気がする。まさに翻訳こんにゃくの時代に突入だ。
下手すりゃ今からグローバル共通言語の英会話を習っても、ある程度喋れるようになる頃には翻訳機能が恐ろしい進化を遂げていて、英語どころか相手がフランス人だろうがタイ人だろうが、お構いなしに互いの言語でコミュニケーションが出来るということになっているかもしれないw もちろん僕は英語を学ぶ(理解する)ということと、ただ翻訳機能を使ってコミュニケーションが取れるというのは別次元の話だと思っているので、英会話を習おうとしている人は継続してチャレンジするべきだけれど。
まぁでも、やっぱり語学の先生とか翻訳家とか、よっぽどブランディングがしっかりと出来ていて、スキルや知識に裏付けがある人でなければ生き残っていくのは難しいんだろうな。っていうか、よく考えてみれば実は農家の仕事も無くなるんだろうなって話を書きたかったのだけれど、前振りが長くなりすぎたのでまた次回にしよう(笑)