金庫が無くなった。

どうも僕が出張でシエムリアプを離れている時に、オフィスで一悶着有ったらしい。というのも、平日の真っ昼間にオフィスの中のそのまた会計ルームの中に有るデスクの、鍵の掛かっている引き出しから現金の入った手提げ金庫が盗まれたというものだ。ちなみにうちのオフィスは戸建て住宅なので、これをやろうとすると白昼堂々誰にも見られず表のゲートを開けて侵入し、さらに玄関のドアを開けてオフィス内に侵入、会計の子たちが部屋に居ない瞬間を見計らって侵入し、たまたま受け取った現金がいつもより多く入っていた手提げ金庫が入っている引き出しのみに目をつけて鍵を開けるという、ルパン三世もびっくりな技術が要求される離れ業だ。

まぁ、どう考えたって内部の人間の犯行だ。しかも10人も居ないオフィスの中での出来事なので、バレないはずなんて考えるまでも無い。ちなみにその翌日に退職することが決まっている女性社員が一人居たのだが、その彼女が周囲の誰から見ても怪しい動きをしていたそうで、金庫が無くなったことがわかった瞬間に全員から「お前やったよね?」と突っ込まれたそうだw

なのに本人は「絶対にやってない」の一点張りで(まぁそらそうやわな)、結局警察を呼ぶことに・・・。カンボジアで警察を介入させるということは、別途余分に金が掛かるということを意味する。これは消防車でも裁判所でも同じことで、何らかのトラブルを解決しようと行政を介入させると余分なコストが『かなり』掛かるので、通常カンボジア人は自分たちの話し合いで色々なトラブルを解決しようとする。

ということで彼女は警察の取り調べによって白状し、盗んだ金はオフィス近所のWINGというカンボジアの携帯電話間送金システムを使って、自分の別の携帯電話番号に送金していたので、それも回収することが出来て一件落着。余分な労力と時間を失い、かつ他の社員たちが嫌な思いをすることにはなったけれど、僕が居ない間にみんなで事態を解決してくれたのがせめてもの救いですね。

本人は僕に電話してきて「つい出来心でやりました。許してください。警察に払う手数料はお金がなくて払えないので、会社で払ってください」って言うんだけど、なんで会社がお前のために金払うことになんねん。っていうか、事前に机の引き出しの合鍵まで用意しておいて出来心もなにもないでしょ、というツッコミたいところだが、それも面倒なのでさっさとバイクを取り上げて売却させることにした。

買い物に行かせればお金を落としたとか、盗まれたとか、お釣りを間違えられたとか、農場の管理をさせれば「たまたまその日、自分たちが行かない場所に作物泥棒が来ていた」とか(参照http://ken5.jp/kengo/archives/1302)、養殖池の魚が蒸発したとか、次から次へとみんな飽きもせずに本当に色々とやってくれるわ。ま、これもまた常識の違う途上国でビジネスをするという一面ということです・・・。

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