ツイッターで震度7というつぶやきを見た瞬間に阪神大震災を思い出して嫌な予感がしたけれど、まさかここまでの大惨事になるとは想像もしなかった。津波というものがここまで恐ろしいものだとは・・・ 今、日本では多くの人が被害に合った地域や人々に支援の手を差し伸べようとしている。それでもまだまだ予断を許さない状況でもある。まずは一日も早くいつ終わるとも知れないこの状況が落ち着くことを心から祈っています。
さて、こういう時だからこそ、そして日本から遠く離れて暮らしているからこそ、冷静に考えなければならない課題が見えてきた。少しそのことについて書いてみたいと思います。まずはこのブログでも何度か触れたことがある、食料自給率の問題。国家安全保障上の観点から、食料を日本国内で生産することが望ましいという主張が未だ続けられているけれど、今回のようなことが起きるのは、残念ながら今回が初めてでも、そして最後でもないだろう。
ぼくたちは日本列島という非常に自然災害の多い場所に暮らしている。 地震だけではなく多数の火山も抱えていて、更には台風被害も毎年のようにある。今回の地震も観測史上最悪ではあるが、今後これ以上の地震が起こらない保証はどこにも無く、むしろ今後何度もこの規模も地震は繰り返し起きるということが確実だと考えるのが、至って自然な考え方だろう。
この度の地震と津波が日本の農業に与えた被害は相当なものになるはずだ。そしてこのようなことが度々起きることが事前にはっきりと想像出来るのにも関わらず、日本国内で生産することにこだわることのどこが『国家の安全』を考えているのだろう。世界中のあちこちに日本が求めるクオリティーの食物を生産できる農場を確保し、想定されるあらゆる災害に備えるべきでは無いのだろうか?日本人が求めるクオリティーの食物を生産したければ、もっともっと日本の農家を世界に進出させる必要もある。そういったところに国費を投入することこそが、国と国民の安全を守ることにつながるはずだと思います。
次もこのブログで何度も書いてきた支援のやり方について。これについては多くの人がツイッターなどで書き綴っているけど、古着などの物的支援ははっきり言って邪魔にしかならないのでは?たとえそれが100%の善意であったとしても。。。そもそも相手が今何を必要としているのがリアルタイムで知らない外部の人間が、勝手にこれが必要だろうという思い込みで何かを送りつけても、役に立つ訳がない。物的支援をしたければ、自分が直接必要な物を確認できる相手のみに留めるべきだ。 それ以外の人は現金で支援するべきでしょう。
しっかりと自分の目で調べて、きちんと自分の思いを伝えてくれそうな団体を探し、そこに寄付するのが最も簡単かつ有効な方法だろう。素人に出来ることはそれしか無いことを、もう一度しっかりと頭に刻みつけましょう!!
次はバイオ燃料について。石油コンビナートが爆発していました。今回の爆発はLPガスの爆発だったそうですが、昨今の中東情勢の緊張とそれにまつわる投機資金の過剰流入で原油価格は右肩上がりを続ける一方です。実際のところ日本の安全保障は食料ではなく、この石油という燃料一本に絞られていると言っても過言ではないでしょう。何をするにも何を作るにも燃料がなければどうにもならないのが先進国の宿命です。
反対にカンボジアのような途上国はまだまだ人力による手作業が多いので、そこまで燃料に依存してはいない。以前は、日本でもバイオ燃料を提供していた会社があったけれど、バイオ燃料も石油と同じ課税をすることによって、製造原価が高いバイオ燃料を実質的に締めだしてしまった。農作物から製造できるバイオ燃料なら、中東情勢(とそれに絡んだ投機筋)に翻弄されることは少なくなる。もちろんこれらの原料になる農作物も原油価格に連れて動くのだけれど、先程の食料自給率の時と同じように世界中に農地を保有し、事前に協定価格を結ぶなどの対応もできるのではないだろうか。そのためにもまずは国がバイオ燃料の国内使用を増やすためにも、税率を変更するなどして対応していく時期がきている。
その他はまた明日にでも。