昼間このあたりをトレッキングしたときは暑くてTシャツになっていたけど、夜はかなり冷え込んで寒い・・・
やっぱり山の中って感じの冷え方をするから、寒いのが苦手な僕は外に出るのも嫌だ(笑)
でもところどころ暖炉の火が灯って暖かそうなバーがあるから、今から軽く一杯飲みに行ってくる。
もちろん葉巻も忘れずに・・・♪
残念ながら列車のベッドはマットレスがとても硬くて、尾てい骨がいつも痛い僕にとって仰向けで寝ることが出来ないという辛い事実が待っていた・・・
でもそれを除けば快適で、以前日本で乗ったブルートレインよりよっぽど乗り心地が良かった。
まぁ今はその寝台特急銀河も廃止されてしまって、もう乗れないらしいけれど・・・
目的地の駅に着いたときは(いつもの調子の僕は目的地の駅名を未だに知らない)まだ外は暗くて、これまたかっこいい雰囲気だった♪
ハロン湾で一緒になったドイツ人がこのサパに先に行ってきたらしく、むちゃくちゃ寒くて雪まで降ってたよなんていう情報をくれたものだから、気合を入れてダウンジャケットまで引っ張り出していたけれど、全然寒くなかった(笑)
駅からサパまでは車で1時間くらいずっと山を登っていく。
かなり開けた感じの観光地になってしまっているサパは、少数民族の人たちがそれぞれの民族衣装を着てウロウロしている。
聞くところに寄れば4つの民族の人々が共存しながら暮らしているそうだ。
そのときに僕はふと昔何かの本で見た景色と説明文を思い出した。
確か中国の奥地かどこかの場所で山全体が棚田になっている場所に、いくつかの民族が共存しているというのを紹介していた文章だったんだけど、その写真を見ていつか行ってみたいなぁと思っていたんだったんだけど、きっとあれはサパのことだったんだと思う。
まさかこんなたまたまのきっかけで、あの時目に留まって心に焼き付いていた場所に来ることになるとはそれこそ夢にも思っていなかった(笑)
昨日の列車での旅もこのサパも、もっと言えばエベレストや地雷原、社会貢献活動や英語を使った仕事など、数えだしたらきりが無いほど自分が以前思い描いていたことが形になっている。
なんだか知らないけれど本当に良い感じだ♪
明日はこの更に奥地にある民族の村にホームステイにいく予定になっているんだけど、英語もほとんど通じないらしいし、景色はまさに僕のイメージいているようなものらしい・・・
あの時写真でみたような風景が見れるといいな。
ちなみにこのおばちゃん、良い感じの写真でしょ?
実は「写真撮るなら金よこせ」って言われてるところ(笑)
あぁ、やっぱりあなたもしっかりとベトナム人・・・
日本では鉄男とか鉄子とかいう呼び名の電車マニアが増えているらしいけれど、僕も子供の頃は電車が好きでよく国鉄(当時はまだJRじゃなかった・・・)新大阪駅付近まで電車を見に連れて行ってもらったのを覚えている。
ミニチュア模型の電車でNゲージっていうのがあって、これで初めて買ってもらったのがブルートレイン・・・
って言うか、よく考えてみたら電車と列車はどう違うんだろう?
僕の中で憧れナンバーワンの列車だったブルートレインには、やっぱり電車という言葉が似合わないような気がする。
いつかブルートレインに乗って旅行がしてみたいなんて子供心に夢見ていたけれど、実際自分で旅行が出来るような歳になるとすでに車の免許を取っていて、どちらかと言うと人一倍カーマニアな僕は全く列車で旅行をする機会に恵まれなかった・・・
やっと長年の夢がかなったのは約2年前。
東京で晩飯を食べた後急に大阪に帰りたくなって調べてみたところ、寝台急行『銀河』というのが最終新幹線が出た後に東京を出発し、明け方始発の前に大阪に着くというスケジュールで走っていた。
どうして特急ではなく急行なのかというと、特急のペースで東京―大阪間を走ると朝早く大阪に到着しすぎてしまうからだそうだ(笑)
ところが正直なところ実際に乗ってみると車両は古くて年季が入りすぎている感じだし、移動タコ部屋みたいな雰囲気が漂っていて、ノスタルジーを感じるよりもただ古いってことだけが強調されてしまっていた。
しかも停車状態から動き出すときに列車の連結部分が急に引っ張られるため、毎度ムチ打ちになりそうな衝撃がくる・・・
寝入りッぱなに何度もこれでたたき起こされて、大阪に到着したときには汗臭いわ眠たいわで結構くたびれてしまって、子供の頃からの淡い夢と現実との差をこんなことでマザマザと思い知らされてしまった(笑)
今までに海外で列車に乗ったのはアメリカで1回とスリランカで1回だけ。
それもスリランカのときはあまりにも雰囲気があったので、わざわざ1駅だけ列車に乗りに行ったんだけど、次の駅にはタクシーなんかいないよというアドバイスだったから、トゥクトゥクの運ちゃんに列車に併走してついてきてもらった♪
だから列車で旅をするというのは今回が始めての経験だ。
しかも夜9時にハノイの駅を出発するという紛れもない寝台列車での旅だから心が躍らない訳は無い♪
駅に到着するとすでにたくさんの人でごった返していて、出発前から良い雰囲気が漂っている。
日本で言えば貨物列車の引込み線のような場所を歩いていくと、思っていた以上にたくさんの列車が止まっていた。
よくハリウッド映画なんかで犯人がたくさん列車が止まっている中を逃げるシーンがあるけれど、ちょうど本当にあんな感じの雰囲気だ。
どういう理由かはさっぱりわからないけれど、つながれている車両の色や形は全然バラバラ(笑)
室内は4名一室になっていて僕たちはハヤトと2人だから、同室のやつがハズレくじみたいなやつだったら最悪だ・・・
恐る恐る部屋に入ってみると人の良さそうな(実際に良い人たちだった♪)シンガポール人の夫婦だった。
つかの間出発まで旅の思い出話に花が咲いたんだけど、この奥さんも昔チベットに行ったときやっぱり高山病で病院に1泊したって聞いて、やっぱり僕たちだけが苦しんだんじゃなかったと再認識できてちょっとうれしかった(笑)
この2人の話を聞いていると、20年前にすでにタイのチェンマイから当時のゴールデントライアングル(アヘンの製造で有名だった場所)に旅をしているっていうから、かなりのツワモノ夫婦のようだった・・・
列車が走り出してしばらくするとみんなもう寝る準備を始めて、シンガポール人の旦那さんは僕がこのブログを書いている時点ではすでにいびきをかいて熟睡体制に入っている(笑)
明日の朝は5時に到着するようだから、僕もそろそろこのあたりにして夢の寝台列車でのひと時を楽しませてもらいます♪