トンレサップ湖  高すぎる・・・

日曜日はシェムリアップの見所の一つ、トンレサップ湖に足を運んだ。
雨季にはメコン川の水位が増し、トンレサップ川を逆流して湖に水が流れ込んで
周囲の土地が水没してしまう、世界でも珍しいスタイルを貫いている湖だ。
で、このトンレサップの何が見どころかって言うと、水上生活者
要するにボートピープルの親玉みたいなのが、フローティングビレッジという集落を作り
湖で暮らしているというところだ。

船着き場に行ってチケットを買うと25ドルだった。
僕は大体カンボジアの物価は日本の10分の1くらいだと思っている。
以前ラオスでメコン川クルーズに船を出してもらったとき、1時間4ドルだった。
それから考えると、いくらツーリスト相手の商売だとしても高いなぁと思った。
25ドル=2500円、日本でも十分にいい値段だ・・・

で、船に乗るとガイド役が一緒に乗ってきた。
僕が日本人だと知ると、結構なスキルの日本語で解説してきた。
突然英語に切り替わったりするのは、多分その部分の日本語がわからないからだろう(笑)
この国の誰に聞いても、英語の次に習いたいのは日本語だし、
みんな生活費の大部分を払ってでも語学のスキルを身につけようとしている。
英語を話す人口が一番多いし、先生も多いから英語を習うのは比較的安いそうだ。
それに比べると日本語は割高だから、余計に日本語を習うというところに憧れもある。
しかも日本人ツーリストはマナーも金払いもいい♪
ところが、ガイドが
「私たちは皆様からいただいたお金で勉強します」
「私たちは非常に貧しいです。子供たちが勉強するのにお金が必要です」
「私はお客様を楽しませますから、楽しんだときはチップをお願いします」
と、繰り返しお金の話をしてくる。
確かに裕福な暮らしをしてないのは一目瞭然だから、言いたいことはわからなくもない。
でも、あんまりクレクレと言われると気持ちが萎えてくる。
ただでさえ乗船料が高いなぁとか思っていたのに、次はチップにレストランでの飲食に
お土産の買い物の代金が、この集落の子供の教育を助けます、とか言われても
なんだかなぁ・・・
確かに教会や学校までもが船の上に作られていて、ある意味徹底している
このほうがかえって高くつくんじゃないだろうかとすら思ってしまう(笑)


物売りの人も、ボートで船を追いかけてきて、走行中の船に子供が飛び移ってくる。
これも燃料費を考えたら、絶対にアンコール遺跡の周辺で物売りをしているより
コストがかかっているに違いない。

ちなみにこのフローティングビレッジにはカンボジア人とともに多くのベトナム人が暮らしている。
このビレッジ内のことは良くわからないけれど、僕の知っているカンボジア人たちは
あまりベトナム人のことを良くは言わない。
要約すれば、「ずるがしこいからだ」ということになる。
ただ、ベトナム人の名誉のために言うと、彼らは狡猾な一面も持っているけれど
本当に仕事は出来るし、しっかりしている。
時間を守るとか、作業が細かいとか、責任感があるとか
東南アジア的でない部分を持ち合わせている。
おおらかでお人よしなカンボジア人からすると、やられっぱなしになってしまうのも
ある意味仕方のないことなのかもしれない。
もっと簡単に言うなら、お隣の国同士だからだろう。
日本と韓国みたいなもんだ(笑)

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日本語教師とカンボジア人

プノンペンで日本語のフリースクールをやっている、藍さんという人がいる。
本人はプノンペンから遠く離れたボンテイミンチェイとかいうところにある大学で
日本語を教えている、僕とは比べ物にならない本物の日本語教師だ。
藍さんの教え子たちが、シェムリアップでフリースクールをやっていたり
カンボジアにも詳しそうなので、今回会って色々と話を聞いてみる事になった。
シェムリアップでフリースクールをやっているフィルンはもうすでに紹介されて
一度会って、彼のフリースクールにも足を運んだことがある。
藍さんがフィルンと一緒に宿まで迎えに来てくれたので、あわてて玄関に下りていくと
見知らぬカンボジア人に「こんばんわ」と挨拶された。
僕はトゥクトゥクのドライバーだと思い、適当に会釈して表通りに向かって
10メートルほど進んだときに、はたと気がついた・・・
「もしかして、今、横に日本人が一緒に立っていなかったか??」
僕は絶望的に人の名前と顔が覚えられない...日本人の名前と顔でも本当に覚えられない。
好きな女の子の顔ですら間違えることがあるんだから、カンボジア人の顔はもう不可能に近い(笑)
大慌てで引き返したら、やっぱりフィルンと藍さんだった。
いったいどうやったら人の顔が覚えられるようになるんだろう???誰か教えてほしい、マジで。
まぁ、そんなこんなでみんなでカンボジアBBQを食べに行ったわけだけれど
藍さん曰く、僕のことを『小太りのメガネかけたおじさんが出てくるのか』と思っていたらしい。
まぁ、普通はそんなとこだろう。
趣味は献血と裁判の傍聴とおっしゃる藍さん、中々のツワモノ。
完全にフィルンと師弟関係が出来上がっています(笑)
カンボジア人はお人よし過ぎる、と藍さんも言っているけれど
このフィルンもやはり異常に人がよさそうな顔をしている。

そもそも自分の収入から生活費を切り詰めて、フリースクールをやったり
27歳にして、カンボジアを何とかしたいと真剣に考えているなんて本当に頭が下がる思いがする。
アジア中に散らばるこういう連中を、一括してサポートしていく組織を作るのが僕の目標だ。
その後さらにもう一人、カンボジアで日本語ガイドをやっているヴィーという奴が来た。
なんとも調子のいい奴だ♪ もう一つの典型的なカンボジア人かも知れない(笑)
だいたい僕でも言わないようなお世辞が次から次へと、日本語でポンポン出てくる。
まぁ、もっとも僕はお世辞が言えないタイプであることも確かだけれど。
ちょっと来週は場所を変えて、フィルンの学校やバンダレイミエンチェイまで足を伸ばして
藍さんの教えている大学まで行って見る予定だ。

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おいおい・・・

僕がひいきにしているトゥクトゥクドライバーに『ダラ』という名前のやつがいる。
ぱっと見た目からいいやつオーラ全開のやつだが、中身はもっといいやつだ。
どちらかと言うといいやつ過ぎるかも知れない(笑)
いったいどれくらいいいやつかっていうと、先日僕が買い物に行くのに場所がわからないから
散々あっちやこっちやに引っ張りまわした挙句、宿に帰ってきて
「料金いくら?」って聞くと、「まかせるよ、僕、あんたからお金もらいたくないんだよ」
と言ってしまうくらいいいやつだ、というより完全にお人好しだ。
仕事なんだから金はちゃんともらおうよ、と説教したくなった(笑)
ダラも僕が日本語を教え込もうと画策している一人だ。
こういう奴に日本語を話してもらえれば、観光客にとってもありがたい存在に
なってくれると思うし、ダラもまた確実に稼ぐことが出来るようになるからだ。
そんなダラに近所で知っている限りの孤児院やフリースクールに案内してくれと
先日からお願いしてあった。
僕の今回の旅の目的でもある、支援する場所を開拓するということを進展させるためだ。
今日は学校が早く終わったので(理由はまた次回にでも・・・)
いくつか見て回ることにしてみた。
僕の泊まっているところのすぐ近所には川があるんだけれど、
今日はなんだかやけに水位が高いなとか思っていたら、
すぐ近所で道が川になっていた(笑)

洪水というより、川になったというほうが本当にしっくりくる。
でも誰ひとりあわてていないから、まぁいつもの事なんだろう・・・
ちなみに僕は自然災害がほとんど無い大阪出身だから
道に水があふれているというのを生まれてはじめて見た。

いくつか孤児院を回ったけれど、その話も面倒だからまた今度♪
その帰りにダラ君がやってくれた。
ガス欠・・・(笑)
ここらあたりではガソリンスタンドなんて金のかかるものは少なく
ほとんどは道端でウイスキーのビンなどにガソリンを入れて売っている。
ダラは僕をトゥクトゥクに残して、いつもの通り満面の笑みを浮かべて
歩いてガソリンを買いに行った。

ちなみにこのダラも学校の子供たちも、きゃ、きゅ、きょの発音が壊滅的に苦手だ。
きゃ、と発音するのに『きしゃ』となる。
だから仏教というのに、ぶきしょう、という発音になってしまう。
当初アンコールワットの説明を日本語で聞いたとき、どうしてやたらと武器商の話を
するんだろうと不思議に思ったくらいだ。
こんなところを修正してみるのも、今後の楽しみの一つかもしれないなぁ

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