先日2度に渡って試しに社内で行ってみた、世界を知ろうシリーズを本日から本格的に開始しました。基本的にはオフィス勤務のスタッフのみですが、今後はその他色々なスタッフも交えて出来るようになればいいなぁと思ってます。
で、栄えある第一回目に選ばれた題材はこちら♪
「キルギスタンの誘拐婚」でーす!
http://www.youtube.com/watch?v=DKAusMNTNnk
恋愛事情や結婚事情に関しては、カンボジアと日本でもかなりの違いがありますが、キルギスタンはとびっきり変わっています。なんてたって、男が勝手に一目惚れした相手を無理やり誘拐して実家に連れて帰り、そのまま挙式に雪崩れ込むという、僕たちの常識からするとかなりエキセントリックな文化を有しています(笑)
これから結婚適齢期を迎えるオフィス女子チームはこれを見てどう感じたのか。視聴の後は早速みんなで討論を行なってみました。「絶対に嫌だ」「カンボジアに生まれて良かった」という女子たち。ニヤニヤしながら「男にとっては天国だよね~」と言っている男子たち。
僕は試しに「ではもし今日、ここから家に帰る道中に彼氏が友達とやってきて、そのまま彼氏の実家に連れて帰られて結婚するのと、好きでもないけれど親の決めた相手と日にちを決めて結婚するのとどっちかいい?」と聞いてみました。僕はてっきり「彼氏とならば、誘拐されて結婚してもいい」という答えが返ってくるかと思いきや、「親が決めた結婚相手ときちんと段取りを踏んで結婚するほうが良い」という返事が帰って来ました。
さすがお固いカンボジアの女子たち。実はまだまだ日本の50年ほど前のような文化を有するカンボジアでは、恋愛中にセックスをしちゃうとかあり得ない、という女の子が大半です。結婚初夜に処女ではなかった、なんて話になると結婚そのものが破棄になるなんてこともあり得ます。
そして、親が結婚の主導権の大部分を握っているので、時には本人たちが全く望まない結婚もまたあり得るわけです(と言っても、最近は殆ど無くなってみたいだけれど・・・)
そうなると、誘拐婚という身体的に無理強いされる結婚と、精神的に無理強いされる両親の決めた結婚と、実際問題として「望まない形での結婚」ということは同じでは無いのか、という疑問が、HUGSの裏番長SAYAKAさんから提議されました。それなのに、なぜ親の決めた結婚ならば、相手の事が好きでは無くでも同意出来うるのか?
キルギスタンの人々はこの誘拐婚というやり方が幸せになる道だと信じているわけだし、カンボジアの人々は自分の両親が決めた結婚相手ならば間違いが無いと信じている。今の日本の若者たちならば、両方共が信じられない「とてつもなく不当な行為」でしょう。
「もっと自由に恋愛したい?」「好きだと思った人とセックスして、嫌いだったら別れてまた次の人と付き合って、子供が出来た時に結婚するっていうのはどう?」と聞いてみる僕と、「絶対にありえない」と男女共に声を揃えて言うカンボジア人スタッフ。。。
「でもこの先、カンボジアが発展して先進国の文化が入ってきて、君たちの子供たちが16歳とかになったころには、今の君たちのようなことを言うと「ひどい親だ」とか言われるようになるかもしれないよ。」
「それでも今の文化を守りたい?」
「もしかすると今の君たちがこのキルギスタンの誘拐婚を見て「ヒドイ」と思ったのと同じように、親が子供の恋愛に口を出すのは「ヒドイ」と思われるようになるかもしれないよ?」
きっと時代はどんどん変わり、そうなっていくんだろうなとは、みんな薄々感じているようです。でもやっぱり文化は守りたいなぁ、とも。そして僕もぜひ今の文化を守りたいなと思うけれど、それもその時代によって正しかったことが、ヒドイことに変わりゆく可能性があります。
これからも、『時代や場所、それぞれの前提によって善悪すらも変わってしまう』ということをみんなで一緒に学んでいきながら、HUGSらしい回答を模索し続けようと思います。