働きたいわけが無い、とぶっちゃけ思います。はい。

日本と同じく農民の国でかつ仏教国のカンボジアは、日本の風習と同じように正月やお盆を祝う連休がある。やはり文化や宗教は「食うこと」と共に生きてきたんだなと思うのは、こういう行事の時期と農業に関わる天候の節目が見事に一致しているからだ。カンボジアでは正月が4月くらいにあって、これは雨季の始まりの節目。そしてお盆のある9月末からが最も雨量が多い時期。さらには水祭りというのが11月初旬に有って、これが雨季の終わりの合図だ。なんでもかんでも、兎角スケジュールがズレまくりで、時間単位の約束がカレンダー単位で遅れることが日常茶飯事のカンボジアなのに、この祭事と天候の関係は見事なまでにリンクしている(笑) やっぱり昔の人の生きるために蓄積された知恵というのは素晴らしいですね。

それはともかく、9月末のお盆の3連休から怒涛の(というか悪夢のw)祝日コンボが始まり、10月は毎週半ばに祝日が挟まり2働1休という体制に強制的に追い込まれ、最後の仕上げは水祭りの3連休+週末+独立記念日+代休という、むしろ休みの合間に仕事をするというような状態になるのは本当に勘弁してもらいたいが、これも郷に入れば郷に従えという、昔の人の言葉に忠実になるほか無さそうだ。

と、まぁそんな感じであっという間に加藤さんの東大での講義が来週となり、資料作りも急がなくてはならないので、先日は『休日にも関わらず』ソチアットを呼び出して実際の作業現場の映像なんかを取りに農場に出かけたところ、さすがのカンボジア人ですら若干長すぎる連休を持て余していたようで、僕からの呼び出しに喜んで飛んできてくれた(笑)

ちなみに空撮も慣れてきて図に乗り過ぎるとこんなことになります。。。

今回の映像は、カンボジアで最もイケてる映像スタジオ、Studio Zarusovaを営む高松クンにお願いして製作してもらうことになったんだけれど、車から降りた瞬間に頭皮がチクチクするような強烈な日差しの中、農場での撮影は事前の想像以上にキツい作業となった。「こりゃあ、カンボジア人の労働者じゃなくてもサボりたくなりますよね・・・」とは彼のセリフ。そう、そうなんだよね。僕もいつも「なんでもっとちゃんと仕事してくれないんだ」とか、「ちょっと目を離すとサボるくせに、賃金上げろばかり言うな」とか文句ばかり言っているけれど、実際に現場に行くととてもじゃないけれど働く気にもなれないような過酷な暑さと仕事のキツさで、いつも心のなかで「生意気言ってごめんなさい、僕にはとても同じことするのは無理です」と謝っている。

正直な話、こんな安い賃金であのキツイ日差しと暑さの中、掘っ立て小屋以下のサバイバルテント生活を継続しながら、一生懸命働くことに喜びを見いだせる人なんてこの世に存在しない気がする。

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でも僕たちはその人達に頑張ってしっかりと働いてもらわなくてはならない、という有る意味相反する状況をコントロールしていかなければならない。これが途上国で農業を営むということであり、先進国の連中の生活はこのような人々によって支えられている。どうやってうまく働いてもらうか、どうすればそれをしっかりと管理できるか、どうやって彼ら労働者の生活が少しでも向上するようにしながらも、コストが上がって利益を圧迫しないように出来るのか。

ここに僕たち先進国から来た人間が途上国農業に関わる理由がある。そして僕たちが農業にITを持ち込む理由がある。その一つの回答に向けてこれからもチャレンジしていきたいと僕たちは考えています。

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働きたいわけが無い、とぶっちゃけ思います。はい。」への1件のフィードバック

  1. ピンバック: パスポートの名前、間違ってるんですけどw | カンボジア(アド)ベンチャー創業記

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