Siem Reapのポテンシャル

先般パブストリート・エリアにオープンしたSakeBar ANJIのプロモビデオが完成した。プノンペンの絆ストリート界隈のお店のプロモビデオ作成を一手に手がけてきたシンペイちゃんの作品だけに、相変わらず安定のクオリティでカッコいい。映像途中に登場する時代屋の井上社長の迫力たるや、パブストリート界隈をうろついているデカイ白人たちが束になっても敵わないw

最近はカンボジア進出(というよりプノンペン進出)がにわかブームのようになっていて、どう考えても日本食レストランが多すぎるだろうと在住日本人の間で大ぴらに囁かれているプノンペンに比べ、シエムリアプに進出してくる日本食レストランは限りなく少ない。僕は以前から飲食店やるならシエムリアプでしょう、という考えなので、ちょっとここらへんでプノンペンとシエムリアプのポテンシャルを比較してみたい。

プノンペンは人口230万人程度でその内の95%はカンボジア人だと思われる。在住日本人は最近増えたと言っても2千人といったところだろうか?カンボジア人は超富裕層と一般低所得層にくっきりと分かれていて、日本人のように毎日外食したり外国旅行したりする金は有るが、お城みたいな家を買ったりちょっとした贈り物に数百万円使ったりは出来ない、という層はあまり存在しない。ようするに0.5%(約1万人)の大金持ちと99.5%(229万人)の低所得者という構図だと考えて間違いはない。

片やシエムリアプは市街化地域の人口約18万人。在住日本人がこれまた増加したと言えども数百人のオーダー。その反面、年間の流入外国人観光客が300万人。日本人観光客だけでも16万人。その数字は年々増加傾向にある。よく「欧米人観光客はお金を使わないと聞くんだけど」ということを言われる人がいるけれど、それですらプノンペンの低所得層と違って、はるばるカンボジアまで旅行に来るくらいの金を持っていて、かつ毎食外食するしか途がない人々が年間で300万人来るのがシエムリアプ。

みんなが気にしているようなハイシーズンとかローシーズンも実はあまり関係ない。友達のスイス人夫婦がやっているレストランも「ハイシーズンは予約が取れなくなるだけで、いつも満席なのは年中同じ」と言っているし、シエムリアプに来た日本人観光客でその名を知らない人は居ないアンコールクッキーは、月間来店者数が1万人を切ることは無いと言っている。もちろんこれは物凄い工夫と努力の上に成り立っている結果だから誰でもこうなるとは言えないけれど、これだけカンボジア進出がブームになっているにも関わらず、こんなにポテンシャルを秘めているシエムリアプへの進出意欲がなく、プノンペンで少ないパイを奪い合って消耗戦を展開しているように見えるのは非常に残念ではある。

今回のSakeBar ANJIのオープンが、この年間300万人マーケットで世界各国から来ている飲食店オーナーたちとやりあえる、タフな日本人経営者の進出のきっかけになれば良いなと切に願ってる。あー、僕的には美味しい日本風のクレープ屋さんに進出してほしいな〜w

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