21日からシェムリアップを訪れていたSmileJPのスタディーツアー一行が無事に全行程を終えて帰路に着いた。今まで何度も少人数のグループを受け入れてきたけれど、今回のようなまとまった人数は始めてだったので、いつもと違った雰囲気を味わうことが出来て楽しかったです。
さて、このツアーが来ると決まった時点でもちろん子供達に「東京で会った人々が来る」と伝えてあったんだけれど、僕自身も実際のところ誰が来るのか全く知らなかった。 みんなが来る直前になってくると口々に「東京で自分を担当してくれたボランティは来てくれるのか?」という事を僕に聞いてくるようになった。 それはまるで合格発表を待つかのような状態で、具体的な人の名前を上げて聞いてくる子も何人もいたけれど、それに答えることも出来ず「見ての楽しみだよ」と伝えるに留めるしか出来なかった。
この孤児院には本当にたくさんのツアー客が色々な国から訪れてきているので、子供達は年間かなりの数にのぼる人々を接点を持つ事になっています。でもそれは一生に一度っきりのふれあいに過ぎず、ある一面では彼らの『仕事』といっても過言ではないのかも知れない。そんな中、前回生まれて始めての海外旅行で日本に行った際に触れ合った人々との出会いは、一種特別なものであったであろうことは容易に想像が出来た。
その人達が今回は自分たちを訪ねてやってくる。 そう、その時の約束を果たしに・・・
孤児院に来て子供達に、「又来るよ」っていう言葉を簡単に言って帰る人は本当にたくさんいます。もちろんその言葉を言った人々は悪気なく言ったのだろうけれど、実際に又来る人は殆どいない。そしてそういった事が重なるたびに子供達は、大人たちの「又来るね」という言葉が本心でも何でも無いことを知っていく。それも又一つの勉強なのかも知れないけれど、そういう大人たちがたくさんいるからこそ、約束を果たす人々のことを彼らは心から信頼するようになるはずです。
そういった理由からも僕は日本で子供達に「必ず会いに行く」と約束した人たちには、どうしても来てもらいたかった。 結局同じじゃないかと彼らに思わせないために。 あの時の事がただの思い出ではなく、これからもずっと継続していく物語であるためにも最初の約束を果たすことはとても重要だ。 まぁその辺りのことについては以前にも一度書いたことがあるんだけれど。
(参照記事)
・カンボジアスタディーツアー2011
http://hugs-int.com/kengo/archives/1258
今回その約束を果たしに来てくれた中の一人、ヤスが子供達と再会した時に想像以上に喜んでくれたことに対して驚きを隠し切れずにこんな事を言っていた。 「今まで出会ったボランティアの数も多いだろうし、もしかすると顔も忘れられているんじゃないかくらいに思っていたから、あの喜びようには正直に言ってビックリしました」
そりゃあそうだろう。 自分が知っている人が今回参加していくれていた子供達にとっては、それこそ宝くじが当たったか合格発表で無事合格が伝えられたのと同じくらいの喜びだったはずだから。 それくらいドキドキして待っていた。 だから自分の知った顔がバスの窓から見えたとき、バスから降りてきたとき、本当に嬉しかったんだろうと思う。
僕は先進国だろうと発展途上国だろうと、金持ちだろうと貧乏だろうと、子供だろうが大人だろうが、継続して信頼出来る人間関係こそが何よりも大切な財産だと思っています。 可哀相な子供達だから特別に何かをしてあげるとか、そんな一方的な関係ではなく、ぜひ日本を代表する1個人対カンボジアを代表する1個人というような気持ちで、今後とも彼らと人と人の繋がりを継続していって欲しいと願っています。
明日はこのツアーが出来上がるまでの顛末でも書いてみたいと思うので乞うご期待です♪
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たぶん自分が思っている以上にこどもたちは喜んでいるのでしょうね^^
想像出来そうで出来ないっすw
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>じゅんやさん
どこにどんな環境で住んでいてもやっぱり子供ですからね。
目の前で喜びを見ていた僕にすら、本当のうれしさは想像出来ないですよ♪
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子供達のこうした気持ちには心から向かいあいたい、と思います。
そして、シェムリアップの孤児院で子供達もインターネットが使えて、自分のブログを持てるようになったら、そしてブログ上の、クメール語、日本語、英語の翻訳も、簡単にできるようになったら、と思います。
ネットを通して、かつて交流のあった、ボランティアをしてくださった方達と、会えない時も子供達が繋がることができたら、そして、KENGOさんの、このブログを通して、会った事はなくても、自分達を想っている人がいることを子供達が知ることができたら、と思いました。インターネットが、そういう風に発達してくれたらいいな、と思います。
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>あやめさん
インターネットの発達は先進国の都心部に住む人達より、実はこういった途上国の僻地に住む人々にとってのほうが意味のあるものではないかと思います。
実際、僕でももし今の時代にこういうインターネットが無くて、自由に日本のみんなと連絡のやりとりが出来なかったとしたら、こうやってカンボジアに住むことが出来ただろうかと考えると、甚だ疑問です。
あやめさんが言われるとおり、この素晴らし技術を活かして、もっともっと先進国と途上国、都心と僻地の情報格差を無くして、より近くよりリアルにお互いを感じることができるようになればいいですね!!