うちの孤児院もいろいろな国からの寄付を受けて運営している以上、これらのお金がいったいどこにどれくらい使われているのかしっかりと報告する義務がある。便宜上『うちの』という言い方をしているけれど、実際は僕もこの孤児院をサポートしている側の一人なので、それらの資金の使い道をしっかりとオープンにすること、そしてその監督機関として第三者機関を設置することなどを提案した。そもそもこれらの提案は、今年の4月にオーストラリア人のクレアの家族たちがカンボジアに来ていた際、自分たちが集めて寄付したお金の使い道に少し不安を感じている、という話を聞かされたことから始まった。
先日僕がスイスに行った際にサラたちにもその話をしていたところ、やはりそれらをしっかりと外部で管理できる仕組み作りが必要だってことになった。そこで、その提案を理事長に対していきなり活字でプリントした手紙を送ると、なんだか『通告書』のようになってしまうから、あえてライトな形の手書きでの『親書』にして、現在孤児院に対して支援をしている主だった人たちの連名で送付しようということに・・・みんな住んでいる国がバラバラだから、スキャンしてメールに添付した手紙をプリンアウトして、自筆でサインした後またスキャンして次の人にメールする。いはやは本当に便利な時代になったものだ♪
で、当然の成り行きとして現在シェムリアップに住んでいる僕が、その管理をするという役目を任されることになったんだけれど、ここからが結構大変だ。というのも、寄付をしている側と寄付を受けている側とにかなりの見解の相違があるからだ(-。-;)
まずはその予備情報として、現在のカンボジア(シェムリアップ周辺)の人々の給料を整理しておきたい。通常僕達が行くような外国人向けのレストランで働いている人たちの給料が約60ドル(5,500円)くらい。これはマッサージ店で働いている子でもほぼ同じような給料だ。ちなみにこれは月給であって日給では無い。これで基本的には毎日休みなしの労働。ちなみにうちのハウスキーパーの女の子は、毎週日曜日が休みの午前中のみで40ドル(3,600円)。僕の知り合いのレストランのマネージャーが雇われの身としては高給取りの部類に入る100ドル。僕が一緒にジャングルに行った地雷処理をしているスタッフたちの給料でも150ドルだ・・・もちろんいくらカンボジアの物価が安いって言ったって、こんな給料ではとてもじゃないがいい暮らしが出来るはずはないし、なにか新しい商売を始めようにもタネ銭が無いというような状態に変りはない。
孤児院の理事長家族は、理事長・奥さん・パン(フィフォンの兄)・フィフォンの4人家族だ。この家族が孤児院を運営していて、主にフィフォンがフル回転で活躍している。孤児院がある土地は元々の理事長の持ち物で、、そこにいろいろな国からの援助で教室などが建っていて、現在は同じ土地の中にフィフォン達家族の家も建っている。そこに50人の孤児たちが、それぞれの教室に別れて寝泊まりしたりして一緒に暮らしているんだけれど、その全ての運営や生活資金は現在寄付によって賄われている。いわゆる電気代、食費、電話代、ガソリンや薪などの燃料費などなど・・・そしてそこで子供たちのために働いているフィフォン家族も、もちろん生活をしなければならないから別途給料が必要だという話になってきて、その給料ももちろん寄付金の中から捻出されることになる・・・
さて、ここでみなさんに質問です。
彼らフィフォン家族は色々な人からの寄付金で生活していて、最低限の衣食住が満たされた暮らしが保証されているのだから、それ以上に給料を望むのは間違っていると思いますか?
それとも孤児院を運営しているのが仕事なのだから、寄付金の中から給料をもらうことが出来るはずだと思いますか?
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ん~今メッセージ送ってからこのブログ見たけど・・・私はフィフォン家族のお給料を寄付金から出しても良いと思うかな。
やっぱり孤児院をして子供達のお世話をするのには体力も必要だし、自分達もお金が無かったら孤児院をやろうって気も起こらなくなっちゃうと思う。
うちも毎月少ない額だけど寄付をしてるんだけど、そのお金がその子に使われてるか分からないから不安もあるよ。けど食費、電話代、ガソリンん代で使われてるんだ。って思ったらちょっと安心したよ。一緒に遠くからだけど孤児院やってるみたいだな^^って思ったよ☆
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間違ってません。フィフォン家が経営者なら、その労働時間に+責任と+リーダーとしての才能に対して対価が与えられるべきでそれは、雇用される側よりは多くて当然。
けど、この記事の通りに寄付金のみだと、お金が動いていないから、物理的に孤児院は“経営”されてない。経営に持ってくには寄付以上にお金が動くようにしないとだから…、タイトルの寄付は限界って事…か!! おー!! なるほどー。
最初に答え言っちゃう優しい大学教授の授業思い出したこれで。笑
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>Tomomoさん
コメントありがとう。
そのとおりだね、俺ももちろん給料は必要だという考え方です。
そして、ここからが非常にむつかしい問題になってくる部分でもあります。
それは今日のブログでも書くけれど、一体いくらが適正なのか?そもそも孤児院はビジネスなのか?です。
例えばTomomoの家族が寄付している団体の職員たちが、海外に移動するときには『エコノミークラス』て行くべきが『ビジネスクラス』て行くべきか?それともエライさんはやはり『ファーストクラス』なのか・・・
航空券の購入は『正規運賃』でするべきか『格安運賃』で購入するんべきか・・・
必要なものとぜいたく品の線引き、ここが非常に難しい・・・
ぜひ一緒に孤児院を運営しているつもりになって、考えてみてくださいね!!
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>時事問題オタク・えびてんさん
そもそもの問題は孤児院が『経営』の対象であるビジネスなのかってことなんだよね。もちろん収支をしっかりと合わせなければならない『事業』であることは間違いないから、その事業を運営する経営者家族は給料を得る権利を持っている。
では、それはいくらが適正なのか?給料を増やすためには寄付金が増えなかればいけない。ならば寄付金を増やすために努力をするというのが、孤児院を運営していく上で正しい方向性なのか?
そこでと~っても心優しい俺は先に答えを言っちゃいながら、みんなで一緒にリアルタイムで今回の問題について考えてもらいたいと思っています。
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前の記事でコメント10回分くらいの力、使っちゃったので(^.^)
って、言うか、あれだけコメント書くなら自分の記事書けばよかったって思ったんで、自分の記事で書きなおしますね(^.^)
ちなみにえびてんさん、たいていの大学教授は答え教えてくれますよぉ、・・・出席して欲しいから(≡^∇^≡)
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>いつでも途上人(繋ぐ社労士)さん
パスは3回までですのでお気をつけ下さい(笑)
途上人さんの記事でもご意見を伺えるのを楽しみにしています!
ピンバック: 孤児院の問題様々パート2 | 北浦健伍の「僕、カンボジアに住んじゃいました」
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