インドのハイデラバードに行ってきた

バンガロールに続く巨大IT企業集積地ってことで名を上げたハイデラバードは、グーグルのアメリカ国外では最大のオフィス、しかも雇用者数が6,000人ってのが有ったり、マイクロソフトも大学のキャンパスかと思うような施設を建設してたりと、さすがインドは規模が違うな〜ってな場所だ。っていうか、現マイクロソフトのCEOってハイデラバード出身なんですね。

で、一応IT系のCEOやってる僕がハイデラバードに行ったのは、実は全くITとは関係がなくて、ハイデラバードが有るテランガナ州のお隣、アンドラプラデーシュ州(略してAP州と言うらしい)の農家たちにAGRIBUDDYを広めるためにどうしたら良いかってことを調査しに行ってたんですねぇ、これが。どうやら2014年まではハイデラバードもAP州だったんだけれど、州が分裂してテランガナ州になってしまって、AP州は州都が無くなってしまったので、新しく州都を建設するまではハイデラバードを使うってことになってるそうな。そんなこんなでAP州の州政府の方々をお会いするにもテランガナ州の州都ハイデラバードに行く必要があるってことだった。さすがインド、入り口からすでに奥が深い(笑)

まぁ空港に到着するなりインド的なナニにやられたりしたのだけれど、翌日からはデリーの怪人繁田女史が付きっきりでサポートをしてくれるので、ホテル方着後はすこぶる安心モードで眠りに入れました。ちなみに繁田さんは東大を出てから上海で就職、その後デリーに移り住んで約10年という、絶対に日本に一人しか居ないと断言出来る稀有な経歴の持ち主だ。そして僕は翌日から繁田さんの凄さを目の当たりにすることになる。

とくかくインド人はよく喋る。しかも今回は州政府の要人やその周辺の人々たちばかりに会ったので、もれなくみんな頭がすこぶる良くて理屈っぽい。そしてどうやらこの理屈を言うことでマウンティングのやり合いをするのがインド流のようで、こちらが途中で反論しようとしたら、更に音量とスピードを上げて話し続け、我々に話に割り込む隙を与えない。僕も息継ぎをしないで話し続ける加藤順彦さんや、その上に話をかぶせていく僕の師匠の長江さんのように、日本を代表する「エンドレススピーカー」の方々と議論をする機会をたくさんもらってきたがインド人はレベルが違う(笑)

あんまりにもこちらの話を聞いてくれない、っていうか話を遮られ続けて自分の話ばかりされるし、僕もさすがに気分がめげてきて「繁田さん、これって時間の無駄だと思うから、もう切り上げて行きましょうよ」って言うと、繁田さんは「いや大丈夫、向こうは話を聞こうと思っているから、もうちょっと頑張ろう」と言ってくる。

えぇっ?どこに「話を聞こうとしている」と判断する余地有るのよw って思いながらも、僕はすでに繁田さんに一任するしか手立てが無い。

すると、相手が一通り自分の言いたいことが終わったと思われる瞬間を見つけるやいなや、「例えばこんな考え方が有って、斯く斯く然々」と英語でマシンガントーク炸裂。しかも決して相手の言っていることに真正面から反論しない。僕は英語の流暢な日本人は今まで見たことがあるけれど、ここまでマシンガントーク出来る人は見たことがない。その繁田さんの意見に対して、また数十倍の理屈で返してくるインド人。それを全部受けきって、さらにマシンガントークで返答していく繁田さん。もう、もはや芸術だ(笑)

ちゅーか、こりゃ真似できんわ。

後で繁田さんからレクチャーしてもらったところによると、どうやらこのマウントの取り合いをしっかりとこなすと「お主もやりよるな」と相手に認められて、信頼関係が熟成されると。でも、僕みたいに相手の意見に「それは間違ってる」なんていうように真っ向から反論したりする『打撃系』の一撃はダメで、あくまでも相手を受け入れながらこちらの目的をしっかりと手早く、わかりやすく伝えていくことが肝心だっていう、まさに胆力と地頭と精神力をの勝負が求められている。うーむ、日本人がインドを苦手としている理由の一端が垣間見れたような気がしました。

そんなこんなで1つのアポでたっぷり2時間は使うというミーティングを2日間で6つこなし、全ての人々からサポートの確約を取り付けてもらうという離れ業をやってのけてもらいました。僕一人だったら絶対に出来なかった成果で、本当にありがたい限りです。

さて、ハイデラバードからシェムリアプに戻る中継地バンコクには直行便が1日1便しか飛んでなくて、しかもそれは深夜1時過ぎ(バンコク時間の3時前)に出発しバンコクに朝6時に到着する、かつ3時間半の飛行時間しか無いので機内でろくに眠る時間が無いという、これまた体力勝負を求められる設定となっている。これからかなりの回数行き来することになると思うのだけれど、まじでスタミナいるよな〜。。。

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