国家になったパレスチナ

先月の初旬、イスラエルとパレスチナ自治区に行って来たのだけれど、その時は国連でいうところの「地域」だったパレスチナが、なんと僕たちが行ってから一ヶ月と経たない11月29日に国連総会で「国家」として認定されました。

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実は僕たちの仲間内では、訪問した国の数をカウントする際、国連が国家として承認していない地域は一カ国と数えない、というローカル・ルールがあるのですが、これって、僕はパレスチナを訪問したことある「国」としてカウントして良いのか、悩ましいところですね(笑)

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さて、このような非常に面白いタイミングだあるからこそ、今週のHUGSオフィスで開催された「世界を学ぼう」シリーズは、パレスチナの危険地帯というイメージが非常に強いガザ地区の潜入レポート映像をみんなで視聴しました。

『Crime & Punishment in the Gaza Strip』
http://www.youtube.com/watch?gl=JP&hl=ja&v=RWJFC98jPrQ

まぁ隅から隅まで、余すところなく僕のイメージそのもののアラブ、って感じですねw また後日このイスラエル・パレスチナ訪問の件は詳しく書きたいと思いますが、僕はちょっとアラブな雰囲気が苦手(というか面倒くさい)だったので、なんだか色々と思い出してゲップが出そうになりました。

ちなみにパレスチナの一部とイスラエルは下の写真のような壁(イスラエルはではなくだと言っていますww)で分断されています。

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この壁はいわゆるヨルダン川西岸地区の壁ですが、ガザとイスラエルを分断している壁もこれと同じです。で、パレスチナの中でもエリアが3つに分かれていて、それぞれイスラエルが完全管理してるエリアC(ようは入植地ですね♪)、イスラエル・パレスチナ双方がそれぞれ行政権と警察権を分けて管理しているエリアB、そしてこの壁の向こうパレスチナが完全管理しているエリアAに分かれています。この映像の、東京23区より小さいガザも、もちろんパレスチナが行政権も警察権も抑えているエリアAです。

下の写真は、世界中から、そしてあのアメリカからも非難されているイスラエルの入植地、エリアCの写真。やたらと雑然とした雰囲気のパレスチナの中に突如現れるゴーストタウン。。。僕たちのタクシーに勝手に乗り込んできて押しかけガイドをしてきたパレスチナ人は、以前イスラエル兵に捕まってえらい目に合わされた事があるらしく、このエリアCに立ち入る直前から極度に緊張し始め、「早く立ち去ろう」と呪文の様に何度も僕たちに言って来ました。

いや、っていうか、そもそもなんでお前が一緒について来てるんだよ、っていうのが僕の素朴な疑問だったのですが・・w

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この柵の向こうはエリアB

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ヘブロンのエリアCの落書き。FREEという字が虚しくて泣けてくるぐらいのゴーストタウンっぷりでした

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今回の映像に出てきたように、イスラエル人をぶっ殺して自分たちパレスチナの独立を勝ち取る!と主張して実際に武力行動している若者たちと、そういうことに巻き込まれることにホトホト疲れてしまって、投げやりにドラッグに手を出してしまっている若者たち。パレスチナ独立のために、正義のために闘っていると思い込んでいる人たちと、それを苦々しく思い正義だとすら感じていない人たち。

そういう人々が、あの壁に囲まれた超巨大刑務所の中で暮らしているのが、ガザ地区の実態なのでしょうね。もちろん僕はあんな場所で暮らしたいとは全く思いません。。。

そんなわけで、今回はこの映像を見終わったとにイスラエルとアラブの簡単な歴史を紹介して、一体誰が悪いのか。誰に正義があるのか。みんなが国際法廷の裁判官だったら、もしくは神様だったらどういう判決を下すのか。そんなディスカッションをしてみました。このときの内容も、次回イスラエルについて書くときにでも、追々紹介していきたいと思います。

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国家になったパレスチナ」への2件のフィードバック

  1. ピンバック: 騙さない人は騙されやすい | 北浦健伍の「僕、カンボジアに住んじゃいました」

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