元々は孤児院で日本語のみを教えていた・・・
というのも、近い将来確実に若い世代が減って高齢者が増える日本は、必ず海外の人々に介護を頼まなければならない時代がやってくると思っているし、そのときに日本を知らない外国人より、日本と日本語をよく知っていて、且つ日本人贔屓である人に少しでも多く来てもらった方がいい。
残念ながら現在はFTA(自由貿易協定)の枠組みで日本に来ることが出来る介護関係者はインドネシア人のみだし、それですら看護師限定で介護士では滞在ビザがおりない。が、そんなこといつまでも言ってはいられないだろう・・・
介護だけは機械やコンピューター任せには出来ない。
しかしながらいくら近い将来そうなるだろうと見越してはいても、現在はそうではないわけだから、子供たちが日本語を習得してもすぐに収入や何かにつながるわけではない。
今ですら流ちょうに日本語を話すガイドは仕事にあぶれているし、これ以上増えても仕事の奪い合いになるだけだ。 もちろん通訳になるなどという選択肢もあるけれど、そう何人もそれで飯が食えるとも到底思えない・・
そもそも他国の言語を学ぶということの目的が、外国人とのコミュニケーション能力を高めるということなのであれば、彼らはすでに天才的だ。反対に日本であれだけ英語を学んでも、根本的にコミュニケーションを目的とした学び方をしていないから、なんの役にも立っていないのは今更言うまでも無くみんなが認知しているところだろう。
僕が思うにコミュニケーションの達人である彼らがその気になれば、日本語なんて(というか日本語以外でも)あっという間に覚えてしまう。1年もあれば十二分にコミュニケーションが取れるくらいにはなるはずだ。
そんな彼らに何が最も必要な知識なのかと考えてみたところ、最低限度の算数と経済に関わる知識だと思うに至った。算数といっても、もちろん足し算引き算を始めとする計算はきちんと出来る。ただし壊滅的なのは、その計算をいつどうやって使うか、ということを知らないことだ・・・
たとえば月収200ドルの人が毎月の生活に150ドル必要だとした場合、後いくら使うことが出来ますか?という問いに答えることが出来ない生徒が大半だ・・・200―150=50は計算できるが、問題が文章になった瞬間に計算式を作ることが出来ない。
銀行から1000ドルを年利12%で借りた場合、毎月の金利はいくらですか?これも難しい・・・
まずは僕が少なくとも理解させたいと思っているのは、上記のように月収200ドルで支出150ドルの人が、1000ドルを年利12%、元金均等払い(残債方式による月利計算)で借りた場合、元金と金利を合わせて何ヶ月で返済出来るか、というくらいのことをしっかりと計算できるようにすることだ。
この広い世界に孤児院はたくさんあるけれど、そこで子供たちに金利計算を教えているのは僕だけどまでは言わずとも、かなりレアなケースであることは間違い無いだろう(笑)
そしてこのようなスキルが、必ず彼らの身を助ける日が必ず来ることを信じている。
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コメント、失礼致します。今まで知らなかったカンボジアの教育事情が少し、つかめました。
>算数といっても、もちろん足し算引き算を始めとする計算はきちんと出来る。ただし壊滅的なのは、その計算をいつどうやって使うか、ということを知らないことだ・・・
学校で習った算数の文章題、実際の生活で役立つように出来ていたのかと一人暮らしを始めて思いました。(買い物では無意識のうちに、割引金額も入れて頭で合計金額を暗算するとか。)
特に、こういう文章題って、幼い頃から具体的な場面を出して、考えさせる習慣を身につけないとと、ある程度、成長してからでは身につかないことだと思います。
というのは、高校に教育実習行ったとき、数学の先生とお話したからです。
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>上村 真衣さん
コメントありがとうございます!
あらゆる知識を実生活でどのように活かすのか?ということに焦点をあてて、より具体的な例を出して一緒に考えるようにしています。
上村さんの言うとおり、ある程度成長して脳みそが固まってしまってからでは、手遅れになってしまうでしょうね!
これからもいろいろと参考意見を聞かせてくださいね♪