うちのマンションのすぐ向かいにバーテンが一人でやってる小さなバーがあるんだけど、けっこうマニアックなラインナップを勧めてくれるしシガーをいつも置いているのでたまに顔を出すことがある。
昨日の夜もちょっと一杯飲みながらシガーを吸いたくなったのでフラッと寄ってみた♪
最初何人がいたお客さんも徐々に帰っていき、客が僕ともう一人若いサラリーマン風の兄ちゃんの2人になった。
僕がカウンターでちびちびと飲んでいると、その兄ちゃんがバーテンにいわゆるプチ人生相談をしている。
まぁこういったバーの常で僕にも話を振られるので色々と聞いていると、どうやらこの兄ちゃんは大学院で遺伝子の研究をしていて博士号まで取ったんだけど、今は研究の道をあきらめて営業職をしているらしい。
なんだろう、こういった頭のいい人に共通するなと僕が思っているのが、とってもシンプルな話をどうしてこうもひねくり返して難しくするんだろうってことだ・・・
僕が10秒かけてアドバイスした言葉を自分なりに理解するのにたっぷりと3分はかけて反芻している・・・まぁある意味天才だ(笑)
そこで彼にこう言った。
「たとえば今、目の前に死体が転がっているとするでしょ。で誰かが『この人助かりますか?』って聞いてきたときに僕なんかだったら『この人は死んでいるので助かりません』で終了だよ。ところが君たちは『この人は63.5%死んでいます。なぜなら生体反応がどうのこうので、死後硬直がどうのこので・・・』って話になるっていうのと同じだよ」
「で、結論は『まだ100%死んでいないけれど助かる見込みはないと思われますが、さらに時間の経過を確認してみる必要があります』みたいな感じ・・・(笑)」
「もっとシンプルに考えないと36.5%生きている死体なんて存在しないでしょ?それと同じでいくら難しく解釈しても結果は一緒、とどのつまり世の中は凄く単純にできてるんだよ」
そもそも僕はその彼と話をしていて、こういった高学歴の人ほど元気がないっていうか単純に夢を見れなくなってしまっていることが日本が頭打ちしている原因の一つだと思った。
せっかく長い間人よりも一生懸命学んできたんだから、それをもっと活かす方法を考えて欲しいのに、その彼に聞いても「どうやって活かせばいいのかわからないんです」って言う答えだった。
以前もったいないっていう題でブログを書いたことがあるけれど、この人たちもまさにそのもったいないの悪しき実践者だ。
・もったいない
http://hugs-int.com/kengo/archives/1051
自分で自分の才能を活かす方法なんてそれこそいくらでもある。日々の生活の中で「もっとこうだったらいいのに」と感じることに対して自分が出来ることをするだけだ。
それを彼に言うと「それをするのに研究したくても資金もないし、確実に研究が役に立つ保証もないし・・・」
中々いい感じにネガティブだ(笑)
「趣味でやれば良いじゃないか。研究の成果が役にたたなくったって良いじゃないか。まずは何かをやろうと考えて頑張ることが出来れば少なくとも自分自身が幸せになるでしょ♪ それだけ研究と学問に打ち込むことが出来たってことは、その中に何か幸せな体験をしたことがあったからだと思うよ。」
「ちょっと今までの人生で脳みそが汗をかくくらい強烈に幸せを感じた瞬間を思い出してみようよ。君たち風に言うと、セロトニンなどの脳内麻薬が大量に分泌されたと思われる瞬間だ(笑)」
すると彼は新しい遺伝子を発見したときだったと言う・・・
自分が立てていた仮説(強烈な現実感を伴うイメージ)がまさに顕微鏡の中に存在していたとき、そのときこそが脳内麻薬が大量分泌された瞬間だったとのことだ♪
「ということは、もう一度自分の頭の中に強烈な現実感の伴うイメージを作ればいいんだよ。出来るか出来ないかなんて誰にもわからないしなんの保証もないけれど、そのイメージが現実になったときにもう一度脳みそに汗をかくくらい興奮することができるんだよ!最高だろ??」
今の日本には『未来をイメージする力』を養う教育がもっともっと必要なんじゃないだろうか?そうしなければこうのようなせっかくの日本の頭脳がもったいないことになってしまっているよ・・・
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面白いですね。楽しく拝見させて頂きました。
研究者であれば、結果や目的は考えず、興味の向くままに進めそうですが、まずこの興味自体が何に対しても沸かないのでしょうね。
少し、「人生を論じてる学者チックな自分」に酔っている気もせんでもないですが・・・(^^)
ちなみに僕がこの手の「人生なんぞや感」を論じるときは明らかに「人生を論じてる学者チックな自分」に酔っていますo(^▽^)o
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ウチの会社の研究者が悩んでるって話を聞いたことがあります。
まったく同じでネガティブなんですって。物事に。
そういう人に夢を見させるのもマネージメントの役割の様な気がします。
個々人で解決する方向性は、オレは好きだけど(笑)
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私もKENGOさんと同意見です。そして長文すみません><
>「それをするのに研究したくても資金もないし、確実に研究が役に立つ保証もないし・・・」
というのはちょっと辛らつですが、とても保身な意見のように思います。
以前「人間に備わっている’恐ろしい’という感情はトラが襲ってきたり火事があったりしたとき逃げるために必要だけれども、家を買ったり新しい事業を始めるときにはもうすこし’先’を考えないといけない。」と教わりました。
つまり、たとえばその学者さんの例だと、お金を借りて研究をしてみて、たとえ失敗したとしても今の営業職にもどるだけでしょ?(まぁ、一概には言えませんが)
人って何かを始める前に失敗したときのことを考えてあたふたしたり沈んだりするけども、
ではその「失敗した後」はどうなるか?まで考えないんですよね。失敗したって命とられたりしないし、今の営業職に戻るだけでしょ?
世間で言われている「成功する人」とそうでない人の違いって、ある意味本当に些細なことな気がします。
こういった学者さんたちは好きなことに没頭して学校で専門分野を学んだけれども、だれも「どうそれを活かしていくか」って教えてくれないんですよね^^;;;本当もったいないです。
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ふたたびコメント失礼します。m(__)m
この記事に触発されて、自分のブログにも関連(?)した記事を書かせていただきました。
そこにここへのリンクを貼らせていただきました。もし都合が悪いようでしたらコメント等で教えてください。すぐにはがします。><
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>中井 てつやさん
確かにこの興味自体が沸かないという部分がネックですよね。
まぁ、自分に酔っているときもすばらしく幸せな時間でもありますし(笑)
僕自身も大好きな時間です(^ε^)♪
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>トサポンさん
一つのことを突き詰めて物事を考える研究者に、世の中を大きな目で見ろっていう方が無理があるのかもしれませんね♪
たしかにそういった人に夢を見させるようなポジションの仕事が重要そうです。
っていうかネガティブな人って、いつもしんどいんだろうなって思います・・・(笑)
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>のら V.さん
多くの人々は金も知識も得ることばかりに力を注いでしまって、それをどうやったらうまく使えるのかわからない・・・本末転倒だよね。
成功する人って結局のところ「本当にやってしまう人」なだけだと思います。
実は想像(イメージ)することが一番ハードルが高い部分で、その後は実行するかしないかだけの問題で、上手くいくいかないは運です。
その運がいいか悪いかをやる前にいくら考えてもわかる訳がないのに、みんなそれを考えて躊躇してしまう・・・
失敗を極度に恥じる文化がそれを後押ししているように感じています
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>のら V.さん
ご紹介ありがとうございま~す
不都合なんか一切ありませんので、これからもよろしくお願いします♪
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おっしゃる通り、物事はシンプルにとらえるのが必要な場合がおおいですよね。特に、未来を創ろうとするときは。その意味で、KENGOさんのように、しっかりとした考え方をもち、力強く前に進む力のある方がもっとでてくる必要があると思います。
ノラさんと同様にこの記事にインスパイアされた記事を書かせて頂きます(火曜日になるかと思います!)。もし、問題があるようでしたら(まだ書いていないので、わからないですが!!)、教えてください。
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>masahiroさん
おぉ、masahiroさんも関連した記事を書いてくださるんですね♪
楽しみにしていますо(ж>▽<)y ☆
僕の場合はしっかりした考え方や力強さというより、今まで「やってみたら何とかなってきた」という経験が強みになっているだけですが・・・(笑)
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のらさんのブログからジャンプしてきました。長文失礼致します。
お話に出てくる学者さんが暗くなってしまうのも、分かります。私も大学院に進学予定ですが多いです。お話に出てくる人が私の周囲には。
>こういった学者さんたちは好きなことに没頭して学校で専門分野を学んだけれども、だれも「どうそれを活かしていくか」って教えてくれないんですよね^^;;;本当もったいないです。
たぶん、物事をシンプルに思考できないことと、せまい専門性にこだわる人たちが多いんだと思います。
大学院生の場合、自分の研究を生かせる業種に就きたいと思っている人が多いです。職種にこだわるだけ、就職活動がうまくいかず、暗くなることもあるんだと思います。就職できたとしても「俺はこんな仕事をするために研究していたんではない!」と腐ってる人も私の身近にいます…。
専門性にこだわり、起業や就職支援を指導してもいいとは思います。しかし、一人ひとりがもっている専門性と近い領域で生かせる仕事を紹介するとか、情報を提供してみるとか、せまい意味での「専門性」ではなく、広い意味での「専門性」を生かせるキャリア支援をできたらいいのでは?と思っています。
たとえば、東アジア史が専門で中国語・朝鮮語に堪能な人を、歴史映画を作るプロダクションの企業説明会情報を送るとか。
大学院生向け就職ガイダンスもあると思うので、KENGOさんのおしゃるおこと、もっと、考えてみたいと思います。
お邪魔しました。
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>上村 真衣さん
どうも初めまして!
のらさんのブログでいつもコメント拝見させていただいています♪
>物事をシンプルに思考できないことと、せまい専門性にこだわる人たちが多いんだと思います。
確かにですね・・・というか、こういった人々だからこそ研究に没頭できるんだっていうことでもあると思うので、その人たちに広い視野を持てなんて言っている僕にもちょっと的外れな部分もあったのかなとも思っています(笑)
そして上村さんの言われるとおり、そういった人々を上手くマネージメントすることを専門にする人々の存在が必要なのだろうと思います。
これからもよろしくお願いします♪
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ネガティブな一面だけをみてしまうのは、残念な事ですね。
物事を興す・造るよりも、批評する方が楽だから、心がそちらに流れてしまう。
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>龍 鳳(りゅう ほう)さん
コメントありがとうございます。
物事を興したり、造ったりすることが楽しくなるような教育ってどうやればいいんでしょうね・・・
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物事を興したり、造ったりすることが楽しくなるような教育…・。
難しいテーマだとは思います。
ここ数年、フィンランドの教育方法も注目をされていますが、教育方法は古来から、全世界でも気になるテーマではありますね。
まずは、共に成長していく「共育」からスタートでしょうか?
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>龍 鳳(りゅう ほう)さん
「共育」・・・すばらしい言葉ですね!
このような考え方をしっかりと浸透させることが出来れば、世の中は一気に変わりそうですね♪
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