懐かしい写真

去年の2月のにラオスとベトナムに出かけたときの写真が出てきて、思わず懐かしかったので・・・

実は去年ラオスに行くまでは大多数の日本人の例に漏れず、ラオスっていうのはタイの都市かなにかだと思っていた(笑)
ルアンパバンとかいう世界遺産の街があるから行ってみようと誘われて、いつものごとくあんまりどんなところなのかも良くわからないまま飛行機に乗ることになった・・・
だいたい僕は小学生の頃から予習も復習も大嫌いで、いつもぶっつけ本番の苦しさを嫌というほど味わってきたのに、一向に治らなかったばかりか最近ではそれが楽しくなってしまっているきらいがあるようだ(笑)
日本からの直行便が飛んでいないのでベトナムのハノイで1泊して、翌朝の便でルアンパバン入りすることになっていたんだけれど、ハノイに到着してホテルまで送って行ってもらっているときに乗っていた車が事故をした・・・
乗っていた僕たちは別になんともなかったんだけど、ぶつかった相手がバイクだったから結構吹っ飛ばされて、僕が見たときには自分のバイクの下敷きになって倒れていた。
当時はあんまり東南アジア事情なんて知らないもんだから、すぐに警察と救急車が来ると思っていたのに、いつまでたっても来る気配すらない・・・
30分もしたら倒れていた奴が顔面血まみれのまま、他の人のバイクに乗って病院に運ばれていった。
唖然としていた僕たちはガイドに言われるまま何事もなかったかのように別のタクシーに乗せられてホテルへ・・・
中々強烈な出だしの旅行だった(笑)
翌朝ルアンパバンの上空に差し掛かったときに眼下に滑走路が1本だけある空港が見えた。
飛行機はその上空を通り過ぎていくし、いくらなんでも国際空港でその大きさはないだろうと思っていると、突然飛行機は大きくUターンしてその『滑走路しかない空港』に着陸していった・・・
イミグレーションも簡素な造りだ♪

なんでもルアンパバンというのはこの小さな街に70以上もの寺院があって、その全てにお坊さんが住んでいて、毎朝その坊さんたちが集団で托鉢に練り歩くということで、街ごと世界遺産に登録されているものすごく貴重な場所らしい。

ガイドにあちこちの寺に連れて行かれたけれど、今写真を見返してもどれがどれだったのかさっぱりわからない(笑)
一番僕に強烈な印象を与えたのは山岳民族の家を訪ねたことだった。

僕の常識をはるかにしのぐ非文明的な暮らしっぷりに、テーマパークか何かなんじゃないのか、と思いたくなるくらい現実感がなかった(笑)


子供たちに渡すためにノートとペンを買って持っていったんだけれど、驚いたのは子供たちがそれを取り合いしないということ・・・

後から来た小さい子供に年上の子供(といってもまだ幼い子供だ)が譲ってあげている。
ルアンパバンに到着してまず最初に感じたことだったんだけれど、物売りがいないしみんなが常に譲り合っている。
客引きのような人がいても「いらない」と言えばすぐに引き下がる・・・
半分がやさしさで出来ているバファリン以上にやさしさ成分が多そうな人ばかりだ♪
その片鱗はこのような小さな子供たちも十分に持ち合わせている。
実はこの山岳民族人々は元々悪名高きゴールデントライアングルで芥子(アヘンの原料となる植物)を栽培していた人たちだ。
どうしても麻薬地帯にいる人々っていうと、世にも恐ろしい犯罪者集団をイメージしてしまうけれど、実際のところはこのような何も知らない素朴な人々が生活のために栽培していたりするというのが現実だろう。
現在は国の政策で芥子栽培は禁止され、コーヒーなどの栽培に変更したりしているそうだ。
僕は「芥子を育てていたほうが生活が楽だったんじゃないの?いいお金になるだろうし・・・」って聞いてみた。
すると答えは「栽培している僕たちは全然儲けにならなかったんだよ。それを買いに来る人たちが大儲けしていただけ。それに芥子畑があるとどうしても村にアヘン中毒が出るからね・・・」
貧困の原因の一つは情報の貧困にあるという事実を肌で感じた瞬間だった・・・

ここにガイドとして案内してくれたディーはラオス語のほかにモン語とカム語という両山岳民族の言葉、更に英語が話せる。

英語があまりにも上手いから留学でもしてたのかと思うと、国内でトレッキングガイドの仕事をやりながら覚えたと言う。
やっぱりモチベーションが違うと結果に諸に出てくるんだなぁとか思っていると、彼が「僕は山からルアンパバンの街に出てきて経済というものを知りました。いつまでも物々交換のような原始的な暮らしではなく、僕たちももっと勉強してこの国を発展させたい」という夢を語ってくれた。
本当に発展することが幸せなんだろうか?
経済的に豊かとは思えないこの国の人は、金がなくなったからといって自殺したりはしないだろう。
圧倒的に物が足りない中にあって子供同士ですら譲り合いをするこの美しくやさしい場所が、はたして経済的に発展することが幸せを創るのだろうか、それとも壊すのだろうか・・・?
なんだかとっても考えさせられた1日だった。
続きます

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懐かしい写真」への2件のフィードバック

  1. SECRET: 0
    PASS:
    何が幸せか?ってのは難しい問題すね。
    何かを手にしないと、手にしたものの苦しみは理解できないし、お金のない人にお金持ちの不幸を説いても腹に入らない…

  2. SECRET: 0
    PASS:
    >トサポンさん
    >何かを手にしないと、手にしたものの苦しみは理解できないし
    そう、それ♪
    今のままの方ががいいよなんていうのは、どう考えたって我々のエゴだし、でも変わって欲しくないような・・・
    >お金のない人にお金持ちの不幸を説いても腹に入らない…
    これもまさにその通り、きれいごとで腹は膨れない。
    そう考えたのが今の行動を始めたきっかけ♪

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