おかげさまで毎日ブログのネタには困らない。
どちらかと言うと書いている以外にも色々な事が起こっているんだけれど、
書くのが面倒だし、読むほうはもっと面倒くさそうだから書いていない(笑)
そのうちネタに困ってきたら、ボチボチ小出しにするつもりだ。
昨日は学校の帰り道、またしても雨が降りそうな空模様になってきたので
かなりのハイペースでいつもの凸凹道をぶっ飛ばして帰ってきた。
ちなみに言うと、こんな馬鹿みたいなペースでこのあたりの道をぶっ飛ばしているのは僕だけだ(笑)
もしかしたらシェムリアップ最速の男の称号を持っているかも知れない・・・
まぁ、なんとか雨にも降られず宿まで帰ってきて、いざバイクを止めようとすると鍵がない・・・
要するにエンジンがかかっているのに鍵が刺さってないから、エンジンが止められない
エンジンがかかっている状態で、鍵がどこかに飛んでいってしまうなんてことは
常識的にはありえない・・・少なくとも日本常識では。
どうしようか考えたけれど僕には何か出来るはずもないし、ひとまずフィフォンに電話した。
僕「フィフォン、学校からの帰り道に鍵がどこかにいってしまったんだけど」
フィ「どうして?無くしちゃったの?」
僕「わからん。走ってたらどこかにいったみたい。エンジンが切れないから困っている」
フィ「エンジン??? 何のこと言っているのか良くわからないんだけど・・・」
僕「いや、だからキーをオンにしてバイクを動かすでしょ?で、今バイクは動くけれど鍵がないの」
フィ「とりあえず、よくわからないけど大変そうだからすぐ行くよ♪」
英語を母国語に持たないもの同士が話すとよくあることだけれど、
当たり前に知っていると思う単語を相手が知らないと面をくらってしまう。
昔、女の子に「キュートだねっ」って褒めたら、「キュートって何?」聞き返された(笑)
まぁ、そんな事はさておき、フィフォンが宿に駆けつけてくれた。
ちょうど近所にいたらしい
一目バイクの状況を見るなり、「じゃぁケンゴ、僕の後をついて来て」
あんまり驚いた様子でもないし、どこに行ったら修理できるか考えたような様子でもない・・・
とりあえずフィフォンの後ろに鍵が刺さっていないバイクでついていくと
すぐ近所の交差点の角になんだか得体の知れない、盗品市のような場所があった。
おもむろにフィフォンが現地語でウニャウニャと説明してくれる。
「鍵を作るだけなら5ドルだけれど、キーボックスが壊れているからそれも修理するとなると
8ドルもかかってしまうみたいだよ、どうする?」
物価が安いって素晴らしい♪
当然3ドルをケチることもなく、キーボックスの修理も依頼した。
すかさず若いやつらが僕のバイクを分解にかかった。
アッという間にキーボックスがはずされ、さらに分解されていく。
しかも草むらの上に置いた、小さなテーブルの上で懐中電灯ひとつでの作業だ。
トンカチで叩いたりヤスリで削ったりして、無くした鍵を作ると同時にキーボックスも新らしくしている。
「こいつら、みんなベトナム人だよ」突然フィフォンが言い出した。
「大体アウトローな仕事は全部ベトナム人がやっているんだ・・・」ということらしい。
それにしても、まだ20歳やそこらくらいに見える連中が、カンボジア語を駆使して
違う国で何とかしてやろうと考えているんだから、本当に逞しい。
それに、こいつらの作業を見ていると、いい加減そうに見えるのにとっても丁寧だ。
何度も調整をして、スムースに動くかとかをチェックしては、やり直している。
大体、アジアの街角なんかで何かを頼むと、いい加減なものを押し付けられる
というイメージが強い僕は、正直言って少し驚きながら見ていた。
結局待つこと30分、今度はいくら引っ張ってもエンジンがかかっている状態では
鍵が抜けないことをしっかりと確認して、ありがたく修理代を払った。
僕「ところでフィフォン、近所で何やってたの?」
フィ「僕のシスターの家にいて、今日は泊まろうと思っているんだ」
僕「えっ?フィフォンにシスターがいるの?お姉さん?それとも妹?」
フィ「年上だからお姉さんになるのかなぁ、でもシスターみたいな存在ってだけで、
本当のシスターじゃないんだ♪」
フィフォン、それってきっと世間ではガールフレンドって言うんだと思うよ・・・(笑)